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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2011-10-06-Thursday 若者の

アメリカNYのウォール街で

若者たちがデモをしているというニュースを見た。

大学を卒業したが職が無いという若者や、日本でいうリストラでクビにされた人達のデモだという。

これまでは、アメリカンドリームなどと、アメリカの若者の未来には明るい可能性があると喧伝してきたが、ようやく若者達がそのマヤカシに気が付いたということか!

解説では、アメリカの富は1%の人達が40%を握っているそうな。ということは残りの60%を99%の人達が分け合っているということになる。

これは明らかに富の偏在で、かなり歪な構造ということだ。

アメリカン・ドリームの恩恵に浴せるものは、超一流のスポーツ選手やハリウッドスターや歌手、一部の創業者達に限られている。それに大富豪を含めた数字が1%ということなのだろう。それにプラスして、他人のお金(しかもバーチャルな)をコンピュータの画面で右から左に動かすだけで、一瞬で数億円ものお金を動かすトレーダーのような仕事で稼いでいる人間か。何の生産性も無い仕事をしている人間が、人間に取って必要不可欠な食べ物を生産している人間よりも、数段裕福な生活をしていることに矛盾を感じないのだろうか?とずっと思っていた。

しかも、リーマンブラザーズのように、さんざん稼いで裕福な暮らしをしていたくせに、いざ破たんしたら国のお金が導入される。これでは99%の人間が黙っていられるはずが無いと思っていた。

ここにきて、ようやく我が身にしみてきたということなのだろう。

人間、皆に等しく才能があるわけもないから、そこから外れた人間は残りの99%の貧困層になるという仕組みがアメリカンドリームのトリックだ。

日本でも、アメリカに習って、一部の大企業の重役連中が数億円もの報酬を得ているが、これは悪い見習い方だ。

このブログで毎回書いていることだが、あの世にはお金は持っては行けないのだ。

企業に収益をもたらす為に、リストラと称して社員のクビを多く切った人間が多額の報酬を得るなんて、悪い冗談みたいな話だろう。

誰がどう考えたって、人間の職を奪って、世の中が明るくなるわけがない。皆、自分だけは・・・、という考えに陥っているようだ。

いわゆる「合成の誤謬(ごびゅう)」というやつなのだろう。企業ひとつひとつは経費を節減する為に人員を減らすという選択は正しくても、多くの企業がそれをやってしまうと社会全体がオカシクなってしまうという典型なのかもしれない。

しかしだ、職を失った人間も購買者の一人なのだ。1%の人間が金を貯め込んで、世間にお金が回らなければ、景気は良くならない。なにも好景気にしろなんて言っているわけではないだろう。お金が循環すれば、貧しくとも生活は出来るものなのだ。お金が停滞するから、世の中が回らないのだ。職は人間としての尊厳を保つ為にも必要なものだ。巨額の報酬を得るよりも、その分多くの人間に職を提供する方が世の為になる。

今年は同じ様なデモがイギリスでも起こった。

恐らく、このまま行けば世界中で起こるだろう。

アメリカ型資本主義の行き詰まりだ。

日本でも福島第一原発事故の補償問題などで、東電の責任を国民が税金と云う形で負担することになるだろう。日本の若者も少しは怒れよ!