とにかく権謀術数が大好きで人を出し抜いたり、貶めたりする様な謀りごとをすることがとにかく大好きで、それを人生の生き甲斐にしている様な人間が居るものだ。
己の身を守る為の消極的なものならば、圧倒的な力を持った人間に対抗する手段としての権謀術数は必要なのかもしれないが、他人を出し抜く為や、貶めたりする為の権謀術数はいただけない。ましてやそれが己の嫉妬から来るものなら尚の事とても醜いことに思える。
しかも、それが身体に染み付いてしまっている様な人間が居るのは困ったものだ。
瞬間、瞬間では権謀術数が上手くハマって事態が好転する様なことも数多くの事例の中にはあることだろう。しかし、長い目で見れば、真面目にコツコツと正しい道を愚直に行くことが信頼や信用を得ることに繋がっていくと考える。
人間の信用というものは一朝一夕には作れないものだからだ。
権謀術数で手に入れた地位は、不安定な基盤しか持っていないから、自身の周りにイエスマンばかりを置いたり、金品で相手の気持ちを繋ぎ止めようとするが、心から尊敬していない人間に遣える様な人間はこの世には居ない。
所詮は金の切れ目が縁の切れ目になりかねないのだ。
だから、空威張りしたり、権力を乱用したりして、ますます自滅の方向に向かっていく。
それでも、まだその人間に圧倒的な権力があるなら、独裁的な手法でも数年は持つだろうが、その権力が何の後ろ盾も無い幻想だと判った時に人々は反乱を起こす。
この世の中に、聖人君子など居はしないだろうが、それでも、自らの信念を持って正しいと思える道を進むことが、悔いの無い人生を送れる唯一の方法であると確信している。
ここに書いたことは、ここ最近の独裁国家での話だけではない。全ての事象に当てはまる真実であると感じる。
人間は進む道に迷った時には「覇道」ではなく「王道」を歩むべきであると思う。