西の端の留萌とは1時間近い時間の差を感じる。北海道は広い!
朝方の5時に風が窓を叩く音で目が覚めた。
カーテンを開けて外を見たらまだ暗くてよく見えないが、なにやらものすごい猛吹雪の様子である。
テレビを付けてニュースを見たら全国的に荒れた天候の様だが、この留萌の風の強さは半端ではない。
この天候ではホテルの外に出る気にもならないが、母と妹はお土産に「にしんパイ」を買いたいと言う。
三姉妹の次女の叔母夫婦が午前中にクルマで斎場に行って、祭壇に飾るモノを母と一緒に選びたいと言うのでそのついでにお菓子屋さんにも連れて行ってもらった。
11時にホテルに戻って来たが、3時からの湯灌までの時間は何もすることがない。ホテルの部屋の掃除を断ってず〜っと部屋の中で本を読んで過ごした。猛吹雪が続いているから、ホテルの外には出たくないので途中で昼食を宿泊しているホテルのレストランで取ろうと思ったのだが、日曜日はレストランは休業だという。仕方ないので着替えて重装備をしてホテルから20mほど離れたレストランまで歩いていくことにした。母の手を引きながらゆっくりと歩くので、横殴りの雪が耳の中にまで入って来る。
3時に叔母夫婦が迎えに来てくれて亡くなった三女の叔母の自宅に向かい、湯灌の儀式が始まる。父の時以来だから19年振りに見たが、泣くまいと思ってもツラレテ涙が出てくるのを堪えられなかった。
納棺が終わって、そのまま斎場に向かうが吹雪がますますひどくなっている。斎場で弔問客から「猛吹雪で、列車もバスも運休になっている」という話を聞いた。昨日の内に来ていて正解だったということだ。
話には聞いていたが、留萌の吹雪は本当にものすごいものである。
明日の出棺が終わったらバスで札幌に向かう予定なのだが明日は果たしてバスが動くであろうか?
通夜が終わって、遺体の前で親戚一同が話をしている。11時くらいまで一緒に思い出話をしたり、子供たちにマジックを見せたりしてホテルに戻った。