午前中の告別式に出て12:30留萌バスターミナル発の都市間バスで札幌まで出て、札幌からJRで帯広に戻る予定である。
ホテルのフロント係に聞いたら、留萌ー札幌間の都市間バス(中央バス社)が全面運行休止になっているとのこと。
とりあえず斎場に行って、他の人のスケジュールも聞いてから判断することにした。ホテルから斎場に向かうタクシーの運転手に「今日の天候状況で札幌までタクシーで向かうことは可能か?費用は?」という質問をしてみたら「私でよければ行きますよ、費用は4万円程度かな」と言うので、一応携帯電話番号を聞いて「後から連絡する。12時頃には斎場を出発したいと考えている」と言ってタクシーを降りた。
斎場に着いてから聞いたら、都市間バスはもう1社沿岸バスというのは今日も走っているとのこと、高速道路が悪天候の為に閉鎖されているから一般道路で札幌に行くと確実に1時間以上は到着時間が遅くなるというので、時刻表を調べてみたら10:52留萌の東橋停留所発というのしか札幌の列車に間に合いそうにもないのだ。せっかくこの冬の悪天候の中をはるばる帯広から来たのに、告別式の途中で退席するのも気が引けるし、しかもこのバスは留萌の北の羽幌方面から走って来るので、その停留所に何時何分に到着するのかは定かではない。この猛吹雪の中で、停留所で何10分も待たされたら冗談ではなく凍え死んでしまう。
JRは乗り換え時間が短すぎて母が対応出来ない。
結局、タクシーで行くしかないとの結論に達して、先ほどの運転手に連絡を入れた。
母が「妹が別れたくないと悪天候にしているのかな」と云うほどの天気である。
告別式はおごそかに進行したが、娘二人が新潟と札幌に嫁いでいて、夫婦二人きりの家庭で妻に先立たれたら夫は大変だろうなぁ、これから叔父はどうするのだろうかという思いばかりが頭の中を横切る。叔父は自身も病み上がりの身でありながら、妻の看病で札幌と留萌を行ったり来たりの生活が続いたから、かなり憔悴している様子だ。
11時15分には出棺したので、斎場で皆と別れてタクシーを待つ、11時50分に乗って札幌に向かった。
留萌ー雨竜までは猛吹雪で10m先も見えないし、道路幅も除雪が遅れているから雪で極端に狭くなっている。どこが道路でどこが田んぼなのかも判らない。慣れない道ならまるで運転など不可能な状況だ。そこを80㌔ぐらいのスピードで走っていくから助手席に座った私は、緊張してゆっくり眠ることもできない。
雨竜ー新十津川までは吹雪は収まったが、路面はスケートリンク状態である。あちこちで事故を起こしているから渋滞が始まった。なにせトラックが滑って路線変更できないほどなのだ。そこを滑りながら追い抜きをかけていくので「運転手さん、急がないからゆっくり走って」とお願いしたほどかなり荒い運転をする人だ。
新十津川を過ぎた辺りからまた吹雪が始まった。当別辺りは雪が多い。
16時頃にようやく札幌駅に無事に到着した。
16:37発の列車に乗って帯広には15分遅れの17:32分に到着。長い移動がようやく終了した。
今回は私の「晴れ男」はまるで効き目が無かったようである。それにしても北海道の日本海側の猛吹雪はものすごい。よくあんな場所に住んでいるもんだと思ったほどであった。