かなり悪し様に書くものだから、妻も私のブログをチェックするようになってきた。
11日の「幻のマジック本」も読んでいて「マジックの本を一体いくらで買ったの?、怒らないから正直に言いなさい!」と、まるで小学生を詰問するかの様な口調で私に迫ってきたのである。
後から本当のことがバレるともっと酷いことになるから正直に告白したら「バッカみたい、元が800円の本にそんなお金を払って買うなんて・・・」と呆れられてしまった。
その同じ11日19:00からBS日テレで「マジック4000年の歴史 日本が生んだ奇跡の技 仰天!江戸奇術の世界」という2時間番組が放送された。
江戸時代の手妻はかなり高度なことをやっていたのだという検証番組でもある。なかなか面白い内容であった。
案内役は、Mr.マリックとグッさんこと山口智充の2人である。この放送があることは、私のブログの読者からも教えてもらったし、出演者のひとりのマジシャンからも「出るので見て欲しい」とのメールが入った。
当然、録画もして、同時に食後にテレビでも見て楽しんだのだが、妻も食器洗いをしながら見ていて・・・。
この番組の中で、私と同じ様に「マジック関係書籍の収集」をしている方が登場して、馴染みの神田神保町の古本屋で薄い江戸時代の手妻の本を3冊買う場面が写ったのである。
この方が払った金額が8万円だったのを見て、妻がまた声を発した。「バッカみたい、アナタと同じように、こんな薄っぺらい読めもしない様な本に8万円も支払うなんて・・・、アナタみたいなバカな人間が他にも居るなんて信じられない!」と言う。
妻よ!ロマンの無い女には所詮理解の出来ない世界なのだよ!
この番組の後半で、若手のマジシャンでコインの上手い人とカードの上手い人が出て来たが、どちらも風采の上がらないオタクッぽい感じの青年であった。我々が若い頃よりは、ビデオやDVDというものすごい強力な映像器があるから、技術は格段に進んでいるが、マジシャンの持つ独特の雰囲気というものが感じられなくなった。これは良いことなのか悪いことなのか判断がつかない。
いかにもマジシャンと云う人が不思議なことを見せるのと、どこにでもいる青年が不思議なことを見せるのとでは、一般の観客の感じ方はどう変化するのだろうか?
11日の朝日新聞朝刊で『マジックにだまされるのはなぜか「注意」の認知心理学(熊田孝恒)化学同人1700円』という本の広告を見つけたので本屋に在庫確認をしたら一冊在庫があるというので買いに行って読んだ。いわゆるマジシャンが書いた「タネ明かし」や「伝授本」の類ではなく。心理学の本であるが、なかなか面白かった。私が講演で言っているマジック的思考法とほぼ同じ内容でもある。
私は、今後「マジック」は心理学的にも、経済学的にも重宝されるのではないかと考えているので、こういう類の本が出版されることは歓迎したい。
マジックに興味が無い人が読んでも面白い本であると思う。紹介まで。