フィギュア・スケートの16名の団体で滑る競技「シンクロナイズド・スケーティング」の第18回全日本選手権大会に長女が参加している「神宮アイス・メッセンジャーズ・グレース」というチームが出場するのでそれの応援に行っていたのだ。
娘のチームは見事優勝して3連覇を成し遂げたが、今回の優勝は前2回の優勝とは一味も二味も違った様である。
去年9月中旬の帯広合宿の前日に、コーチと選手及び選手の親との考え方の相違から、コーチが抜けてしまい。10月から新しくプログラムを構成し直して臨んだ大会だからだ。
前2回の優勝は、世界一のチームに所属していたスウェーデン帰りのコーチの手腕に頼り切っていたところがあったが、そのコーチが抜けたことで、残された選手と親達と監督や新コーチ陣が、全員必死になって一から組み立て直した結果であるからだ。
コーチの言う通りにただ練習していれば良いのと、プログラム作りから自分達で考えて試行錯誤しながらやるのとでは達成感が自ずと違うだろう。
優勝が決定した瞬間に、選手達はもちろんのこと、応援に来ていた親達も号泣したという。
いつもはクールな娘も今回は感動したというから、かなりキツくて辛い5ヶ月間だったのだろうと推察する。
しかも2位に20点以上の大差をつけての優勝だったというから、今回は優勝は無理だろうなぁと考えていた私が恥ずかしい。
選手達は、毎晩のように仕事や学校が終わってから各地のアイスアリーナで練習するのだが、練習が終了するのは電車の終電が発車した後だという。東京近郊に住まいする親達が、手分けして車で選手等の住まいに送り届けたのだという。
遠く帯広に暮らしている当方はそんな親達の献身的な苦労は知らないでいたから頭が下がる思いである。
カリスマ的なコーチの元でチームが強くなることもあるだろう。また今回のように、そのカリスマが抜けて、選手と親が一体となってチームを再建したというのも、また別な強さが生まれるだろう。
技術的には以前には勝らなくても、団体競技であるから、選手の一体感がある方が美しく見える。
スウェーデンでの世界選手権には私も見に行きたいが、16歳になる愛犬のバニーちゃんが心配だ。なにせ、かなりヨボヨボしているから、預けたりしたら死んでしまうかもしれないからだ。世界大会までに方策を考えないと、私は連れて行ってもらえないかもしれないのだ。
でも、よくよく考えたらバニーちゃんは妻の犬なんだがなぁ〜。