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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2012-04-20-Friday スウェーデン5

オープンセレモニーでは

4〜5歳くらいの小さな女の子たちがフィギュア・スケートを履いて出て来た。頭には安全対策でヘルメットを被っているが、ヘルメットぽく見えない様に装飾的なデザインがされている。コスチュームも可愛らしいが、登場しただけで会場が和らいだ雰囲気になるのは洋の東西を問わない子どもの特権である。お尻を可愛くフリフリしただけで会場から拍手喝さいである。

スウェーデンのシングルの選手も女性3人と男性1人が登場してエキジビジョンを披露した。男性はリンクの中央付近に棒状のモノをセッティングしたので最初はマイクで歌でも歌うのかなと思ったが、途中の演技を見て、「ダンシングケーン」と云う1mくらいの長さのステッキが空中を飛びまわるマジックではないかと考えた。この男性のコーチがアンドレアさんだと云うからだ。チーム名に「サプライズ」と云う名前を付けるくらいだから人を驚かせて楽しませることが好きな方のようだ。妻に事前に「あの手の動きはマジックのダンシングケーンをやるしぐさだ」と言ったら「さすが良く分かったね」と感心していた。伊達に趣味のマジックを43年もやっていない。

スケーティングの間に、スウェーデンのアイドル歌手の歌が入ったり、スポーツ大賞の表彰式が入ったりと、セレモニーとしての演出は間延びしてイマイチ盛り上がりに欠けたように感じる。やはりこの手の演出はアメリカが一番派手で面白い。

セレモニーでは翌13日(金)のショート・プログラム(SP)の滑走順を決めるくじ引きもある。SPは規定の技を織り込んで2分50秒以内に演技をまとめる種目だ。滑走順は前年の成績で上位10位までのチームは後半滑走のくじを引き、11位から下位のチームが前半滑走のくじを引くのである。4〜5チームが滑る毎にリンクの製氷作業を行うから、最終組4チーム、その前の組4チーム、真ん中の3組目も4チームで、2組目は5チーム、最初の組が4チームという割り振りになっていた。21チームが参加しているから上手く10番、11番のくじを引けば3組目で滑ることが可能である。3組目に入った方が得点が高目に出る可能性が高いからなるべく後半に滑った方が有利なのである。前年度、日本チームよりも下位だったイタリアが1番滑走になり、チーム・ジャパンは9番目滑走で2組目と云うことになった。惜しいくじ運である。

夕食は会場のマクドナルドで済ませた。昼間歩き回って疲れたからレストランには行きたくないと妻が言うからだ。なんともわがままな奴である。さすがにそれだけではお腹がすくからセブンイレブンに寄ってバナナやスコーン、水などを買って、日本から持参したカップうどんをホテルの部屋で食べて寝た。

13日午前中は応援団の親たちと市内観光である。まずはトラムに乗って前日とは別方向のヨーテボリの発祥の地の古い港に向かった。港周辺を散策してからトラムに乗り、今度は海洋博物館に向かう。ここには水族館もあると云う。

ホテルの部屋に置いてあった観光案内書には大きなサメの写真が映っていたから、てっきりここがその場所だと思ったのだが・・・。

ここは幼児の為の科学館みたいな場所で、水族館ではなく小さな水槽に若干の魚、カニ、クラゲなどがいる程度であった。上層階は船の模型の展示がしてあっただけである。

ここで40SK(約600円)を払って入場券を買ったのだが、受付の男性が「このチケットでヨーテボリの市営の博物館や美術館を観ることが出来る」と言っているように聞こえた。確認したらその通りだと言う。昨日入館した東インド会社の博物館の切符をホテルに置いてさえこなければタダで見られたのに残念! 昨日の博物館の受付ではそんなことは言っていなかったのに・・・。

海洋博物館を見終わると丁度昼食の時間帯であったが、日本の公式練習は13:40からである。昼食を摂っている暇がない。会場に戻ろうかと思ったら途中にある「水産物市場」を見たいという人がいるので、トラムを途中で降りて市場を見に行く。サッと2〜3分間で市場をすり抜けて再びトラムに乗って会場入りしたが着いたのは13:30、ギリギリの時間である。公式練習を見逃して観光していたら、それこそ何の為にスウェーデンまで来ているのかが分からない。

公式練習は13:40から10分間であるから、日本チームの練習だけを見て、私たち夫婦2人は美術館に向かう。タダで見られるなら見ておこうという訳である。遅い昼食は美術館内のカフェでパイとコーヒーで済ませて見て歩いた。タダで見られるのは常設展だけで企画展のアンディ・ウォーホール展は別料金だと云う、スウェーデンでアンディ・ウォーホールを見てもしょうがないからこちらはパスした。

ここの美術館にはピカソ、ムンク、ゴッホ、モネなどの絵も展示されていた。期待していなかっただけに逆に驚いてしまったほどだった。

SPの開始時間は17:30である。日本チームは9番滑走であるから18時前に会場に着いていなければならない。美術館を速足で見て歩くなんて云う場違いな者は私たち夫婦だけであった。(つづく)