6月初旬から開始した坂本ビルの冷暖房機器の入れ替え工事が無事に終了していた。
以前に使用していた冷暖房機器は父が健在の頃の20数年程前に入れ替えたもので、当時はまだ「サニーデパート」と称していた寄り合い百貨店形式の運営であったから、地下1階、地上6階の全フロアーを1台の重油燃焼式の機械で集中管理していたのである。
父の死後、飲食店ビルに様変わりさせ、飲食店部分(地下1階、地上1〜3階)の4フロアはそれぞれのテナントが独自の冷暖房機器を取り付けて自分で管理し始めたので、7フロアー分の能力のある機械を事務所系(4〜6階)の3フロアーだけで使用していたのだ。
これは、自動車で云えばF1マシンが、市中の道路をノロノロと走っているようなもので、燃料をバラ撒いているようなものであった。
今回は、その無駄を省いて、各部屋毎に機械が作動するシステムに変更し、使用燃料も重油から天然ガスに替えたのである。
今回は、重油・電気・天然ガスの3通りのシステムでそれぞれ見積もりを取って検討した。重油の機械を使えば、現在の配管等を活かせるから一番費用は安くて済むのだが、地球環境問題のCO2の排出の問題などを考慮すると、近い将来に環境税の導入なんて時代が到来するかもしれないと考えた。また石油は値段が高騰する懸念があるし、国際紛争の火種でもあるから、供給の安定性に不安を感じたと云うこともある。
電気は、昨年の東日本大震災の福島第一原発事故の影響で、今後は電気料金の値上げが予想されるし、機器の値段も一番高かった。それらを総合して天然ガスが一番良かろうと判断した訳である。
工事期間は約1ヶ月掛かるが、暖房と冷房の切り替えの端境期におこなう必要がある。古い機械は全て取り払って処分するので使用できないからである。
例年の帯広の気候を調べて、一番寒くもなく、暑くもない時期は5月下旬〜6月一杯までと判断して、この時期に工事をすることで調整を進めてきた。
今年の6月は寒いくらいの日が連続したので、テナントさんからは暑いから冷房を入れて欲しいと云う類の苦情は全く無かった。むしろ寒くて暖房が欲しいくらいであったのだ。
私が東京に行っていた間も、帯広は寒かったと云う。私が帯広に戻って来た日曜日からお天気になって温かくなってきた。
昨日、稼働させてみたが、音も静かでとても快適である。
ちょうど良い時期に工事が完了出来て我が社はとても恵まれていたようである。