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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2012-12-20-Thursday 味のある人

今年は随分と

味のある人というのか、粋というのか、芸達者というのか、そういう方々が亡くなっているように感じる。

ここ最近だけでも、中村勘三郎、小沢昭一、米長邦雄らが亡くなった。

この三人ともどこか飄々としていて、一見すると真面目なんだか不真面目なんだかよく分からないが、それぞれその道では誰もが一目置く存在なのである。発言も味があって面白い。米長邦雄の「兄貴3人は頭が悪いから東大に進んだ。私は頭が良いから棋士になった」と云うのは、直接本人が口にした言葉ではなく、先輩棋士の芹沢博文が創作したジョークらしいのだが、いかにも米長邦雄が言いそうなセリフである所が面白い。

こう云う粋な人というのは、人間の幅がある人なのだろう。

逆に杓子定規で真面目一方と云うのは固すぎてどうにも好きになれない。

民主党の野田佳彦と岡田克也なんかがそうである。

18日に閣議が招集され、先の選挙で落選した8人も民間人ということで出席をした。落選した田中真紀子ら数人が恨み節を言ったというが、それに対して岡田克也が「選挙は個人の責任だ・・・。時期や人にせいにするような人間だから負けた・・・」と云う様な趣旨の正論を述べていたが・・・。

確かに正論だ。これに反論できる奴はいないだろう。恐らくは田中真紀子の発言を意識したものだろう。地盤が盤石だった田中真紀子が負けたのはお前が悪かったからだという趣旨なのかもしれない。

しかし、野田首相の解散はあまりに唐突であった。

年内解散、年内解散と激しく主張していた自民党は、(野田首相が解散を先延ばしして)そうはならないかもしれないが一応の準備はしていただろう。しかし、一方の民主党の方は、ほとんどの議員が解散を先延ばしさせようとの決議までしていたのだから、よもや年内解散はあり得ないと踏んでいたはずだ。それを突如解散してしまったのだから、身内の民主党の方が不意打ちを食らわされたようなものである。

解散は首相の専権事項なのだから、いつ野田首相が解散と言っても逆らえない訳だが、民主党議員は心の準備も出来ていなかったであろう。

おまけに、一年生議員が多いし、3年前の選挙は民主党に強力な順風が吹いていたが、今回はそれ以上に強い逆風だ。元々地盤なんて持っていない議員にとっては酷な選挙であったことは確かである。盤石な地盤の岡田克也には言われたくないというのが落選した議員の率直な意見だろう。

政治家は真面目過ぎるのは、逆に困りものである。清濁併せ呑むような人間でなければ務まらないだろう。

野田や岡田は首相の器ではない。