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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2013-01-23-Wednesday 新聞から

22日の朝刊を見て

???のことが多かった。

まずは、教師の体罰によって昨年末に生徒が自殺した大阪の桜宮高校で、大阪市の橋下市長が今春の入試を中止するように市の教育委員会に要請したという記事である。

橋下市長はバッカじゃないの!

こんなことをして、もしも入試が中止にでもなったら、自殺した生徒は同僚の生徒達からも恨まれてしまう存在になってしまうだろう。

橋下市長は、これを機に、学校の体質を一気に変えさせようというつもりなのかもしれないが、むしろ困るのは学校よりも在校生やこの高校に入学を希望している中学生らの方である。

スポーツ科の生徒というのは、自分の未来をスポーツに賭けて入学してきている人が大半であろう。入試が中止になるということは、そのスポーツ科が無くなることに等しいだろう。そうなれば、他の生徒たちは「自殺したあいつのせいで自分の将来設計が壊れてしまった」と逆に恨むことになるのではなかろうか。

体罰をやった教師を解雇したり、校長以下の関係している教師を減給するなどの処罰をすれば済む問題なのではないのか?

生徒に影響するような罰則の提案は逆効果だろう。

橋下市長は、最初から入試が中止になるとは思っていなくて、世間受けに過激なことを言って、教育委員会や学校側に危機感を持たせようとの魂胆なのだろうが、生徒を出汁にしてはいけない。

受験を直前に控えたこの時期に生徒に動揺を与える言動はヨロシクないと感じた。

麻生副総理が21日に首相官邸で開かれた社会保障制度改革国民会議の席で終末期医療の患者を「チューブ人間」と表現し「私はそういう必要はない、さっさと死ぬんだからと(遺書を)書いて渡してある」「死にたいなと思って、生かされるのはかなわない。政府の金で(延命治療を)やってもらうなんてますます寝覚めが悪い。さっさと死ねるようにしてもらわないと解決しない」と発言したと非難する内容の記事だ。

この発言のどこが悪いのだろうか?

私もこの通りだと思う。

事故か何かで一時的に意識不明になるとかして、人工呼吸機などの延命装置を着けても、その後の治療で回復する見込みがあるなら勿論OKだ。

しかし、治る見込みが無く、自分の力で呼吸が出来なかったり、心臓を動かせなかったり、自分で食べて消化出来なかったりする場合は別だ。

機械で心臓を動かしてもらい、機械で呼吸をさせてもらい、栄養を血管から注入してもらうのでは、それは人間ではない。まるで水耕栽培の植物である。人間としての尊厳もなにもあったものではない。

全く看護もせずに死なせるというのも家族の心情としては辛いものがあるが、しかし、一旦、この種の装置を装着して延命を行なえば、その後はこれを外したら殺人罪になるという。

息をしている以上は看護をし続けなければならなくなる。

家族に取っては金銭的にも体力的にも大変な負担になる。

治る見込みのない患者を、ただ延命させておくだけなのに、実際に生きて生活していかなければならない家族が崩壊していくのでは本末転倒であろう。ただ、医者を儲けさせるだけだ。

そういう患者が増えれば、病院のベッドも不足して、治せる患者を入院させる事が出来なくなるケースだってあるだろう。

恐らく、こんなことは大半の人が分かっているはずだ。

それなのに、この麻生副総理の発言は如何なものかと非難する新聞は、まさに建前のみで記事を書いている。

政治家の発言のアラ探しをして辞任に追い込もうというマスメディアの体質には辟易している。

麻生副総理も「適当ではない面もあった。当該部分については撤回し、議事録から削除するよう申し入れる」と言ったというが、前回の失言で首相をを辞めた時のことが頭をよぎったのだろうか?

むしろ、もっと堂々と発言して欲しい。

私はこの発言はまったく正しいと思っているし、看病したことのある人ならたぶん理解していることだろう。建前の論議で社会保障制度を考えられたのでは国民は迷惑するであろう。むしろ、ここいらで尊厳死にまで踏み込んだ論議をして欲しいと思っている。