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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2013-05-03-Friday 憲法

今年の憲法記念日は

例年よりも論議が盛んに行われている。

自民党の安倍政権が次期参院選の公約に憲法改正を入れるというからだろう。論議が盛んになること自体は良いことだが・・・。

どうも安倍首相以下自民党の国会議員連中は思慮が足りないように感じる。

私自身は改憲賛成派である。「憲法を絶対に変えてはいけない」という意見に対しては、「絶対なんていう概念は、この世にはありえない」と思っているからだ。時代の変化に伴い変えるべきものは変えなければ、憲法本来の意味すらオカシクなってしまう危険性があると思っている。

例えば、憲法九条だ。戦力不所持という項目は現状に合致していない。自衛隊は明らかに軍隊だからだ。

井沢元彦ではないが、日本人は言霊(ことだま)に支配されている。言霊とは言葉には力があり、口にしたことが実現すると云う信仰だ。だから逆にいえば不吉なことは口にしてはいけないということになる。

「今週は雨になるかもしれない・・・」なんてGW前に口にしようものなら「なんて嫌なことを言うの、本当に雨が降ったらどうするの・・・」なんていう返事が返ってくるのが日本人の会話なのである。

まさか現代日本人のほとんどが、口にしたことが現実になるなんてことは考えてはいないだろうが、言霊は奈良時代以前から続く日本人の文化に染み込んでいる。

だから多くの日本人が「自衛隊は軍隊ではない」と言っていれば、日本には軍隊がないことになっている(もしくは、ないことにしたい)のだ。

だが、世界的に見たら自衛隊は紛れも無く軍隊である。それも世界では有数のだ。

日本を規定する憲法が矛盾を抱えたままにしておくのは、これまた日本人特有の先送りの精神に他ならない。

だから、私は憲法は変えても良いと思っている。

しかし、安倍政権がやろうとしている方法が問題だろう。96条の改憲の発議について「衆参両院の3分の2以上の賛成」が必要という条項を2分の1に先に変えてしまおうとしている。

憲法を議員の2分の1の発議で変えても良いというなら、政権を握った政党(等)はそもそも過半数を握るのだから、政権が変わる度に変えるような事態だって起こりうる。国民投票があるからそんな事態にはならないと言っているようだが、こんなに簡単に流される国民ばかりでは不安である。

3分の2は67%だから厳し過ぎるとしても、50%では低過ぎる。せいぜい5分の3の60%程度が限度ではないだろうか?

自民党の改憲案では表現の自由に関しても問題が大である。

政府の考えによって左右できるような危うい条文は入れるべきではない。

憲法は国民が国をしばるものであろう。それを国が国民に対して制限を大きくするような方向は如何なものだろうか?

アベノミクスやTPPや憲法改正など、安倍政権のやろうとしていることはなんだか危ういように感じてしまう。日本を崩壊させることはしないでほしいものだ。