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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2013-06-25-Tuesday 組織論

全柔連の話題が

新聞やニュースを騒がせているが、日本人と云うものは組織というものに対していかなる感情を抱いているものなのだろうか?

悪いことをして告発された組織の運営者側の人がよく口にするのは、「組織を守る為だった」と言うのだが・・・。

例えば、今回の全柔連の数々の問題にしても、根本原因は「仲間内の論理」であろう。狭く閉じた組織では、世間一般と異なる仲間内の論理がまかり通ってしまう傾向があるように思う。

世間一般では「隠蔽(いんぺい)」とか「もみ消し」とか言われる行動を仲間内のクビを切るのはシノビナイと温情を掛けて、悪いことをした人間の地位を保ってあげる行為がある。

しかし、これは後々、その温情を掛けてあげた人間にとってもマズイ事態を引き起こす事が多い。

何故なら、「共犯者」という関係になってしまうからだ。

黙認だって立派な犯罪の片棒担ぎである。

モラルが壊れた組織では一度の温情が仇になる。

その後に更生して真面目にやればよいのだが、そういうモラルが欠如した人間(サイコパス)はえてして同じ様な悪いことを繰り返す。

モラルの欠如した人間に、活動から金銭まで全てを任せておいて、確認作業も手を抜いておいて、後から犯罪が発覚したら「仲間内だから信用していた」というのは組織として、あまりにもお粗末過ぎる言い訳だ。

しかし、次に罰しようとしても、何処までが良くて、何処からは悪いのか、または、前回は良かったのに、次回は悪いのか、その境界線が不明になる。

軽い犯罪だから、「仲間だから、まぁ、いいか!」とオオメニみてあげようとして掛けた温情が、更にもっと大きな犯罪を生むケースもあることを認識しなければならない。

そもそも、「組織を守る」とはいかなる事なのか?

自分が所属していて然るべき立場に居る組織だから守るのか?

それなら、それは、ただ単に自分のプライドを守るということであって、組織を守るということではないだろう。そこを混同する人が実に多いように思う。

「組織を守る」ということは、その組織が健全に運営されているように見守ることを意味する。役員のプライドを守りたいというなら、健全な活動をしている組織の役員だというプライドを持って活動を正しい方向に修正してもらいたいものである。

小さなウソはやがて大きく膨らんでいくものだ。やがて隠し切れなくなるだろう。

「蟻の一穴はダムをも壊す」ことがあるのである。

今の時代、情報公開と健全な運営は組織に必要不可欠な要素であろう。

「都合の悪いことは聞くな!」とか組織の下部の人間に対して「お前等に教える必要はない!」なんていう横暴な運営は許されない。

そもそも、健全な運営をしているなら、公開することに何の問題があると云うのだろうか?

補助金など公的資金を受けた組織なら、情報公開は当たり前のことで、その当たり前のことが為されないのは運営者の怠慢に他ならない。

理事者もしっかりとした見識を持って健全な組織運営をやってもらいたいものだ。仲間内の論理は百害あって一利なしである。