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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2013-08-05-Monday 東北まつり行脚3

5日は青森市の「ねぶた」である。

青森の新町商店街でまちづくりに尽力している加藤博さんは、いまや全国区でも、まちづくり事業の有名人だ。

私と加藤さんとのお付き合いは、北の屋台を始めた2001年からだから、もう13年にもなる。加藤さんからは、ホテルも観覧席も用意するからぜひ青森のねぶたを見てもらいたいとず〜っと言われ続けていたのだが、なかなか実行できないでいた。今年になって思い切って行くことにした。行ける時には多少無理してでも行っておかないと、後から時間が出来てからノンビリ行こうなんて考えていると、行けなくなってしまうのが常である。

弘前から青森へはJRの便が悪い。昨日、秋田から弘前に行く時に乗ったつがる1号に再び乗って青森に向かうぐらいしかないのだ。

当初、1ヶ月前の切符販売日には、このつがる1号の弘前ー青森間は指定席が取れなかったのである。前日なら始発の秋田駅から弘前なら自由席でもOKだろうが、5日の弘前からは途中駅だから自由席は満杯だろうし、困ったなぁ〜と思っていたら、こちらもキャンセル待ちが上手く取得できたのであった。やはり普段からの心掛けが良いからだろう。

8分遅れで青森駅に到着したら、改札口で加藤さんが出迎えてくれた。超が付くほど忙しいのに有り難いことだ。

新町商店街の中にあって、以前にも青森で講演した時に宿泊したことのあるハイパーホテルパサージュに行く。ここもツインの部屋に変更してくれていたので助かった。

弘前のホテルを出る前に見たテレビの天気予報では、今日の青森は雨の予報で、雷注意報も出ている。しかし、私は「晴れ男」である。私が秋田入りした3日に東北の梅雨が明けたほどなのだ。雨が降る筈がない。

ホテルの横にある加藤さんがプロデュースしているパサージュ広場で青森商工会議所の西秀記副会頭と合流して4人で、駅前の複合施設アウガ地下の「りんご箱」という店に行き、津軽三味線・ねぶたのお囃子の演奏を聞きながら海産物のどんぶりを食べる。超忙しい2人が昼食までお付き合いしてくれて、しかもご馳走までしてもらったので恐縮してしまった。仲間というのは嬉しいものだ。

そこで加藤さん西さんの2人とは分かれて、私たち夫婦は市内観光に向かう。まずは港側にある14階建てで三角形をした建物、青森県観光物産館アスパムである。1階では青森県の特産品が販売されているし、2階では360度のパノラマ映像で観光用の映画が見られるし、13階にはこれまた市内を360度見られる展望台がある。時間もタップリあることだし、これらすべてをジックリと見たのであった。

1階の港側の外にはテントがあって、ねぶたが数台並んでいる。本番でジックリ見れば良いのだが、昼食時に加藤さんから、天気予報が雨だとねぶたにビニールを掛けて回るかもしれないと聞かされていたので、昼間の明かりが点く前のねぶたを見るのも良いかなと思って写真を取った。

弘前の扇形のねぷたとはまた趣向が異なり、人形の形が立体的で横にデカイ青森のねぶたは真近で見ると迫力がある。

ここで写真を撮っていたらカメラの電池の残量がいよいよ気になった。充電器を持って来るのを忘れてしまったのである。

秋田の竿灯も、弘前のねぷたも夜の撮影だからフラッシュを使うので電池の消耗が激しいのだ。

肝心の青森のねぶたを撮れなければお話にもならない。私としては実に抜かったことである。アスパムに来る途中に寄った街の小さな電器屋さんには売っていなかったから、郊外型の大きな電器屋にでも行って探さなければならないと思ってアスパムのガイドさんに「大きな電器屋は近くにありませんか?カメラの充電器が欲しいのですが・・・」と尋ねたら、「電器屋はどこも結構遠いですよ。ここにカメラ屋のテントの出店がありますから、そこに行ってみてはどうですか?」と云う。

でも、まさか臨時の出店に充電器なんぞ置いてあるわきゃぁないと全く期待していなかったのだが・・・。

何とそこには中国製のマルチ充電器という製品が1000円で売られていたのである。私のカメラの電池にも対応可能だと云う。何とラッキーなのでしょう。やはり普段からの行ないが良いせいだろう。

電池の心配が無くなったので、その後は写真も撮り放題である。デジタルカメラはバシャバシャたくさん撮っても、フィルムの残り枚数を気にする必要もないし、現像代も掛からないし、トリミングも出来るしと便利な事この上なしである。

この後は懐かしの青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸に行く。青函連絡船は高校2年生の修学旅行の時に乗ったのが最初で最後であった。そこに高校の同級生の妻と一緒に行くのだから当然、話は修学旅行の話になるはずだが、両者とも記憶が曖昧であったのだった。

その後、A-FACTORYに行ってお土産を買い。ねぶたの家ワ・ラッセの前の屋台を抜けて一旦ホテルに戻り、カメラの充電器をセットした。

17時にホテルを出て、加藤さん推薦の超高級喫茶店チャンドラに入る。なんでも調度品から食器まで超一流のものを使っているとのこと、ピアノの弾き語りまである。ここでビール&ピザなど軽めに腹を満たして時間をつぶす。観覧用に用意してくれた席はこの喫茶店の近くの洋食器店の前で最前列に配置してくれたとのことだから始まる時間ギリギリに行けば良い。

桟敷席は有料だが、商店街の店の前は事前に席数を報告すれば無料で確保できるのだそうである。この場所も交差点のすぐ前なので、ねぶたが停まり易くて沿道の観客にねぶたを向けてくれるパフォーマンスが多く行われる絶好の場所である。

雨も何とかもちそうな感じである。

19:10に花火が上がってスタート。最初のねぶたが曲がり角を曲がって登場したが・・・。

残念なことにビニールで覆ってあるではないか。

ねぶたは和紙で作られているから雨が大敵だそうだ。ねぶたは毎年、まつりが終了したら全部壊してしまうそうだから、雨でもそのままやれば良いのにと思ったが、明日6日にもあるし、賞を取ったねぶたは船に乗せて海上運行するそうだから、今日の時点で雨でダメにする訳にはいかないのだと言う。結局、雨は5分間ほどパラついた程度でしかなかったのだが、ビニールを掛けずに運行したのは、自衛隊ともう一基だけであった。

自衛隊はきっとかなり正確な気象情報を持っているから、雨が降らないことを確信していたのではないだろうか。

晴れ男の坂もっちゃんが居るんだから大丈夫なのに・・・。

青森のねぶたは躍動感があって良い。「跳人(ハネト)」と呼ばれる人達が、「ラッセ、ラッセ、ラッセラー・ラッセラー」と掛け声を掛けながら、文字通り跳ね回って踊る。身体に付けた鈴がシャンシャンとリズムよく鳴るが、跳ね回るものだから外れるのだ。それを拾うと幸運が訪れると聞いたものだから、目の前に鈴が飛んできたら慌てて拾い上げ3個取得した。

私達の隣に座った人は地元の人なのだろう。ねぶたを運行している責任者の人達と皆、顔見知りのようで、我々の目の前でねぶたが立ち止まって正面を向けてくれるパフォーマンスをしてくれるのだから、実に良い場所に座ったものだ。目の前に正面が来ると迫力が倍増する。ビニールが余計だったが、これがなかったらもっとスゴイ迫力であったことだろう。

まつりは能動的な方が良い。私は徳島の阿波踊りにも参加して踊った経験があるが、踊る阿呆に、見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損、損。と云うのはまさしくその通りで、今度は是非ともハネトとして参加してみたいと思った。

21時に終了した後、青森の屋台村さんふり横丁を見に行ったら・・・。何とねぶた期間中だというのに営業している店は3分の一ほど、後の店は入居者募集の張り紙がしてあった。実に寂しい光景である。

ここの屋台村は私が指導したわけではないが、北の屋台を真似て始めた屋台村の内の一ヶ所でもある。立地条件があまりにも悪過ぎるなぁと感じた。

屋台村で飲むのを止めて、歩いてホテルまで戻り、パサージュ広場の焼肉屋さんで飲食することにした。加藤さんにお礼の電話を入れたらなんと目の前に居たので、一緒に焼肉をつまみながらまちづくりの話をして盛り上がったのだった。