2つ持っている。2つとも月2回ずつの開催である。
今日はそのマジック教室の日である。
私は小学6年生11歳の時からマジックをやっているから、かれこれ44年間もやっていることになる。
始めた当時は先生になってくれる人が居ないから、本で独学で覚えた。
高校生になって、創作マジックの投稿を始めてからは、東京のトリックスというマジック用品を販売している会社の布目貫一先生という方と文通で教えてもらうようになり、高校2年生の修学旅行で東京に行った際に、神田神保町の布目先生のマジックショップを訪ねてからは、将来はプロのマジシャンになりたいと思うようになった。
その当時はおこずかいは全額マジック用品に化けていたほどである。
大学に入ってからは、下宿の近くである下北沢に住んでいたジミー忍先生のところに、毎日のように押しかけて、当時は珍しかったビデオを見せてもらいながらマジックの研究をし、一日8時間は練習をしていたものだ。暇さえあれば神田神保町の布目先生のマジックショップを訪ね、帰りには古本屋巡りをするマジック漬けの日々が続いた。
だから、普通の大学生マジシャンのレパートリーを遥かに超える数のマジックのレパートリーを持っていたのである。いわばオールマイティのようなつもりになっていた。
しかし、これといった人に自慢できる独自のものがあったわけではなく。ただ数多くのマジックを演じられる便利屋さんみたいなモノでしかなかったのである。
それが今となっては良かったのか悪かったのか。
マジック教室の先生としては理想的かもしれないが、マジシャンとしてはイマイチという感じで、なんだかコレクターになってしまったように感じているのである。先日のYさんのような人を前にすると複雑な心境である。