普通の女性と結婚した夫婦の妻(普通の女性)が、第三者から精子の提供を受けて人工授精して男子を生んだが、この子供を実子(嫡出子)として認定するように求めた裁判で、最高裁は「性別変更した夫でも、妻が婚姻中に妊娠すれば夫の実子と推定される」という判断を下した。
エ〜ッ、この最高裁の判断って???
どうやら嫡出子と非嫡出子との差別をしてはいけないという判決ともまたケースが異なるようだ。
「妻が婚姻中に妊娠したら夫の実子と推定される」というのは、一昔前ならまだしも理解は出来るが、しかし、DNA鑑定などが進んだ現代では、疑わしければ調査して判定することだって可能であろう。
女性はお腹を痛めて生んだ子どもは、タネが誰であれ実子であることには間違いはないが、男性の方は自分のタネなのかという疑問が付いてまわる人がいることは十分に考えられる。
民法772条の「妻が婚姻中に妊娠した子は夫の子と推定する」という規定自体が時代遅れのようにも感じる。
だから、夫が本当に自分の子供なのか疑問に感じたら、DNA鑑定でもしなさいよとでも言うのが裁判所の見解なのではないかと思っていたが・・・。
この裁判長は、どうやらそういったケースでも「ひたすら妻を信じなさい」とでも言うつもりなのかなぁ〜。
女性から男性に性転換した夫に精子をつくる能力がないことは明らかであろう。
その妻が妊娠したのは、生殖能力のある第三者の男性の精子の提供を受けたからだということも明らかだろうし・・・。
新聞に依ると2004年7月に施行された「性同一性障害特例法」により性転換手術を受けた人はこの9年間で約3600人もいるという。1年間に400人ということは、毎日一人以上の人間が性転換手術を受けている計算になるではないか。
本屋の新刊文庫本のコーナーに「トロピカル性転換ツアー(能町みね子)文春文庫」という本があったので買って読んでみたが、性転換手術と云うと深刻な問題なのかと思っていたが、意外と軽い気持ちで性転換手術を受ける人もいるようである。
性同一性障害の人が幸せな人生を送りたいと云う気持ちも十分に理解できるが・・・。
結婚って何なのか、性別って何なのか、子どもって何なのか、何だかこんがらがってきてよく判らなくなってきた。
いずれにしろ、今後このような事が増えることは予想できるから、国会で法の整備を早目にする必要があるだろう。
ウ〜ン、世の中ますます複雑になってきたなぁ〜。