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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2014-01-22-Wednesday 天一の掛け軸が

昨年、ヤフーオークションで

落札した明治時代のマジシャンで、日本近代奇術の父と云われる松旭斎天一が書いた「座花酔月」の書と、自作の漢詩「誰将螳蜋試逆車当軍之事勝嘆磋山河百戦只枯骨功罪千秋空白沙」の掛け軸のことを、このブログに書いたのだが、それを読んだプロマジシャンの藤山新太郎さんから「実物を拝見したい」とのメールが届いた。

藤山新太郎さんはNTT出版㈱から「天一一代 明治のスーパーマジシャン」という著作を2012年7月に出版されている。

松旭斎天一は今日の日本奇術界の本流の祖とも言える人物である。

弟子に一世を風靡した女性マジシャンの松旭斎天勝や、アメリカで活躍した天才マジシャン石田天海、そしてデパートなどでマジック用品を販売する会社テンヨーを興した松旭斎天洋らが居る。

この松旭斎天洋の門下でデパートで実演販売をするディーラー出身で後にプロマジシャンになる初代の引田天功や、世界一のマジシャンの称号を持つ島田晴夫、フランスで活躍した八田加寿雄、そして私の師匠のジミー忍(聖忍)が居るのである。

その他にもこのテンヨーのディーラー出身では、Mr.マリックこと松尾昭や札幌で活躍するバーディコヤマなども居る。

だから、松旭斎天一は日本の奇術界ではその名を知らないマジシャンは居ないという人物なのであるが、残念ながら一般にはまったく知られていない存在でもある。

マジックを趣味とする私にとっては、歌舞伎界の市川団十郎や落語界の三遊亭円朝並みに評価されても然るべき人物であろうと思っているのだが・・・。

藤山新太郎さんも著書の中で同じ様な趣旨のことを書かれているから思いが一緒なのかもしれない。

私のブログには写真を載せていないから文章だけから想像されてメールをくれたのであろう。すぐに写真を撮ってメールに添付して送ったら「天一の書は、書き出しが墨跡が濃く、右肩上がりで、楷書と草書が自在に混じります。旭天一の文字もその通りです。本物かと思います。」とのお墨付きを頂いた。

最初は、好きなテレビ番組である「開運!何でも鑑定団」という番組に応募して鑑定してもらおうかとも考えたが、マジックの研究者である河合勝さんと、天一の本の著者である藤山新太郎さんから真筆であるとのお墨付きをいただいたのであるからその必要もなくなったであろう。

あとは一日も早くマジック博物館を整備して展示したいと思っている。