「陰謀論」と云うのが好きな人が大勢いるようだ。
曰く、この世界は「フリーメーソン」だの「イルミナティ」だのという、誰もが名前くらいは一度は聞いたことはあるが、その実体がよく分かっていない組織が牛耳っているのだとかと云う類の話のことである。
こう云う話は「まことしやかな」話の方が面白おかしく伝わるものだが、中には「そんなアホな」と云うような荒唐無稽な下らない話がほとんどなのである。
先日、そんな話が私の耳に入ってきたから思わず笑ってしまった。
その陰謀論とは「去年の北の屋台の一連の騒動は坂本が仕組んだ陰謀だ」という荒唐無稽なものである。
おそらく、私の趣味が「マジック」ということが関係しているのかもしれないが・・・。
マジックの一部門に「メンタルマジック」というものがあって、特に最近流行りの「メンタリズム」を操る「メンタリスト」と称するマジシャンには、海外ではダレン・ブラウンや日本ではDaiGoらなどが活躍していて、人の心を自在に操っているように見せるものがあるからかもしれない。
たしかに、私はマジックの研究家でもあるし、この部門の心理学系のマジックの書籍もたくさん持ってはいるが、これはあくまでもマジックなのである。
私が、客がひいたトランプを当てられるのも、スプーンを曲げられるのも、マジックの技法を使っているからであって、マジシャンは「魔法使い」ではないし、マジシャンには「超能力」もないのである。
どうも、世間ではこれらすべてを一緒くたにしているようである。しかし、私がオールマイティの優秀なマジシャンであるという幻想を抱いてくれているのならありがたいことだが・・・。
もしも、私が他人の心を自在に操れるのなら、こんなところでくすぶってなどいないし、それこそ今頃は世界的なマジシャンか、億万長者にでもなっていることであろう。
私の陰謀だと云う北の屋台の騒動だって、旧理事者の人たちが8月末にいきなり「解散する!」と新聞記者を集めて会見を開いて、騒ぎを自ら大きくしたのだということは十勝中の誰だって分かっていることである。
その後も自ら新聞ネタになるようなことをやっては勝手に世間を騒がせただけだろうに。
陰謀論にすり替えをすることで、世間の目を別な方向に持っていきたいのだろうが、それは少し無理ってもんではないだろうか。
世の中にはびこるフリーメーソンなどの「陰謀論」も、結局は他人のせいにして事の本質を誤魔化すための手段でしかないのだ。
「成功するのは自分のお陰、失敗するのは他人のせい」ではいつまで経っても信頼はされない!