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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2014-04-05-Saturday 北の屋台卒業

先月で北の屋台を卒業した

「オブリガーダ」と「うさぎのしっぽ」の2軒を訪れた。

オブリガーダの村上英子さんは、私がまだ北の屋台の専務理事を務めていた第2期から入居した店主で、ブラジルから帰国してゴルフ場のキャディをしながら子どもを育てていた人だ。

開店当初は接客や料理もまったくの素人であった。そもそも北の屋台の店主は元々素人が多いのだが、それにしてもあまりに飲食店の知識がなかったので心配になってメニュー開発などの面でいろいろとアドバイスをしたものだった。その後、第3期、4期と本人の努力もあってメニューも格段に増え、お客さんも付いて順調に推移してきたようだ。

去年8月末の組合の解散発表やその後の撤回などの騒動があったが、その際に店主らに何らの報告もない組合の無責任さに憤ったことなどから今回の独立につながったようである。

北の屋台の西側にある「うまいもん通り」の中に新しく店を構えた。店の大きさは北の屋台の2倍の大きさで、(北の屋台に出店した当時はまだ幼かった)娘さんと一緒に切り盛りしている。屋台の時とは店の雰囲気も格段に良くなって明るくなっているし、メニューも十勝産の食材を活用したものが多く店の特色というものを良く考慮していると感じた。

先客で居たお客さんは十勝外の人のようであったが、屋台の時から出張で帯広の近くに来たら必ず立ち寄る常連さんの様子であった。村上さんも北の屋台育てて貰って有り難かったと言う、こういう展開の仕方は嬉しいことである。

もう1軒の「うさぎのしっぽ」は北の屋台の東側の恵小路の2階に小洒落た和風の店を新たに開店した。

狭い急な階段を昇って入る店で、目立つ看板も付いていないから探すのに苦労しそうな店だが、店主は隠れ家風の知る人ぞ知る店にしたいと言うから、これも店の特色を考えた展開である。

メニューも余所の店にはないような変わったものがあるし、カウンターの下にもオリジナルの創意工夫があって楽しい発見のある店になっている。

店主の木幡裕之夫妻は北の屋台の「うさぎのしっぽ」としては私が北の屋台を辞めた後の第3期からの入居であるが、第1期の時に北の屋台のスタンドバーのバーテンとして働いていたこともあり、また青年会議所の後輩ということもあって知っていた。

彼ら夫婦もやはり組合の解散騒動から嫌気がさして独立したという。

北の屋台の本来の目的は、北の屋台は原則1期3年若しくは2期6年で卒業して、街中のシャッターが閉まった店に店舗を構えることで街を活性化させようというものであるが、独立する屋台店主が組合に対して不満を持った形で卒業させるというのはヨロシクない。

本来、組合は屋台店主らが独立し易いように、商売の仕方を指導し、固定客を獲得させる手立てをし、そして開店資金を貯めさせる手助けをしなければならないのだ。

店主が独立して店舗を構える為には、会計上の正しいお金の使用法も指導する立場にあるはずの組合が、その貴重な店主から預かったお金を、勝手に目的外使用し、その使用内容すら報告しない行為は組合としてはあるまじきことである。

これは、もはや法律的にどうのこうのと云う問題以前よりも、何の為に組合が存在しているのかという基本的な問題なのである。

ことの本質を忘れた運営が組合をダメにしたのだと考える。

彼ら2店の独立のキッカケには、不満が残るものの、北の屋台の卒業生の店には繁盛してもらいたいと思う。