決勝戦で錦織圭(24)がクロアチアのチリッチ選手(25)に負けてしまい準優勝に終わってしまった。
戦前の予想では錦織選手が有利であると言われていたが・・・。過去の対戦成績では7戦して5勝2敗であるし、世界ランクでも錦織の方が上位であったからだが・・・。
懸念材料としては、チリッチと錦織の体格差が20㎝もあることで、その198㎝の長身から繰り出す高速サーブは決まりだしたら手に負えない代物であるということだった。
最初にチリッチのサーブをブレーク出来れば相手は崩れると見ていたのだが・・・。
決勝までの3戦で、錦織は自分より世界ランクが上位の選手を破ってきた。当たって砕けろの精神で戦ってこれたのかもしれない。それが、この決勝で世界ランクが自分よりも下位の相手と対戦することに、一抹の不安をおぼえていたのだ。
勝って当たり前だというマスコミの報道に、かえって萎縮させてしまうのではないかとの不安があったのである。
何だかそれが的中してしまったようだ。
コートに出て来た時から緊張しているのが伝わってきた。
チリッチにしてみれば錦織の方が上位であるから、それこそ、これまでの錦織と同じ心境で戦えたであろう。
この差に負けたかな・・・。
あれだけビシバシとコーナーに、あの高速サーブを決められては為す術も無かったというところだろうか。
世界四大大会を制する絶好のチャンスであっただけにとても残念である。
しかし、錦織は今回、ファイナリストとして決勝に残ったのだから、相当自信を深めたことだろう。スポーツ選手は自信を持つことで大きく化ける。錦織選手のこれからの試合にも期待が持てるだろう。
ただし、日本人は過大な期待を戦前に選手に与え過ぎると感じる。特に、マスコミの応援の仕方は今後改めた方が良いだろう。ただ無用なプレッシャーを選手に与えて萎縮させているだけのように感じたのは私だけではあるまい。