馴染みの床屋「理容のセイノ」に行った。
もちろん代は替わっているが、床屋を替えることはなかなかできない。
私は癖毛で長くなってくると髪の毛がクルクルと丸まってくる。そうなると鏡をみても気分が悪くなるので、月に一度は床屋に行って散髪することになる。
東京での大学生生活の時は仕方なくアパート近くの床屋に行っていたが、帰省した際には相変わらずセイノさんに通っていたのである。
この店は予約を取らないので、行ってみないと待ち時間が分からない。空いている時はよいが、混んでいる時は帰ることもある。
これだけ長く通っていると、こちらの要望が分かっているから、何も聞かずに髪を切ってくれるのが楽なのである。初めての床屋だと、ここをこうして欲しいとか、ああして欲しいとか注文するのが面倒臭いから嫌なのである。
床屋と云えば、江戸の昔から噂話をするところであると相場が決まっている。いつも色々な世間話をするのだが、この日はテレビ番組の話になった。
13日に放送される日本テレビ系列の「秘密のケンミンショー」という日本の地方の変わった食べ物や名物を紹介する番組があるが、13日は2時間のスペシャル番組だが、帯広の「豚丼」が特集されるのだという。
一般家庭で「豚丼」を作って食べている場面が撮りたいとの要望があったが、最初は断ったそうな。再度の要請に、セイノさんの弟の家庭が出演することになったという。その弟の家に母親や兄貴であるセイノさん一家も一緒に行って出演したから見てちょうだいねというのだ。
セイノさんの弟は中学生の時からの友人だし、高校も一緒だったから「それは楽しみにして見ますよ」と答えたのであった。
北の屋台の専務時代には、何度かテレビ局の収録に協力して、私も何度か出演したことがあるが、かなり長い時間の収録をしても実際の放映はほんの一瞬だったということもある。
さて、13日の放送が楽しみだ。