日曜日なのに他にすることがないから仕方なく映画に行くことにした。妻がネットで映画の評判を調べて「フューリー」にしようと言う。
映画は安い娯楽であるが、いかんせん私は戦争映画が大嫌いなのだ。
戦争映画に限らず、気持ちの悪いゾンビモノや人を簡単に殺す場面ばかりが出て来る暴力モノは好きではない。カンフーモノは好きだけど・・・。
しかし、日曜日の昼間に帯広のシネマコンプレックスで上映している映画で他に面白そうなものがない。どうも帯広での上映作品を決めている人間と私の映画の嗜好は合わないようである。
例によって「夫婦50歳割引き制度」を使って2人で2200円である。
まぁ、これくらいの値段で2時間遊べる娯楽は他にないから仕方なく妻に付き合うことにした。
主演はブラッド・ピット。
第二次世界大戦末期のドイツが降伏する直前のドイツでの戦いを描いた映画である。
観終わってから、妻は「今年観た映画の中で一番良かった。感動した」と絶賛するが・・・。
私は大して感動もしなかった。
これまた例によって、細部の話はまだ観ていない人の為にあえて書かないが、そもそも観客に考えさせるような映画が好きではない。私が好きな映画は、ストーリーが単純で分かり易く、テーマも単純でなければならない。観終わった後に、登場人物の心理状態だのテーマの深さなどというのは、あくまでも付録でなければならないのだ。
映画を観終わってスッキリしたいのに、あれこれ悩むのでは映画を観る意味がない。
私にとって映画はストレス発散の場であって、ストレスを与えられる場ではない。
戦争においての宗教、神とは何かとか、極限状態における人間心理などという深いテーマのものは本で読むのに限ると思っている。
まぁ、この映画は、戦争の非条理さや虚しさを良く表現出来ているとは思うけど、それでも、監督の感性を映像にした主観的な映画を観るのは嫌なのだ。
普段から読書をしない妻と私では映画の観方が異なるのだなぁと感じた作品であった。