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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2015-01-08-Thursday パリの銃撃事件

フランスの首都パリのど真ん中で

7日昼に複数の男が新聞社を襲撃して銃を乱射し、12名が死亡したという事件がニュースで流れた。

ニュース映像を見ると、犯人と思しき奴が、道に倒れている人間に銃を撃ち込みトドメを刺して車で逃走する場面が映し出されていた。

解説では、犯人はイスラム教徒らしいとのこと、襲われた新聞社は「シャルリー・エブド」という政治週刊誌を発行していて、イスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を掲載し、偶像崇拝を禁止するイスラム世界から反感を買っていたという。

犯人は本社社屋に侵入、まずは管理人1人を殺害した後、上の階の編集会議会場に乗り込み銃を乱射、編集長や漫画家、更に警護にあたっていた警察官も殺害して逃走したという。

犯人像としてはイスラム系の移民らしいとのことだが、それにしてもだ。偶像崇拝を禁止しているイスラム教では、ムハンマド(私が学生の頃はマホメットと習ったが・・・)を絵などにも描がいてはいけないという。この新聞社は、そのムハンマドを揶揄する風刺画を掲載していたというが、風刺画程度で殺されるというのは・・・。

フランスは移民を奨励している国家だ。人口減少を移民政策で補っているし、フランス人が嫌がる仕事を移民に担わせてもいる。

恐らく、移民は最下層の仕事にしか就けないから収入も少なく、不満がくすぶっているのだろう。その生活の不満が爆発したのか、それともイスラム国の宣伝に乗せられたのか、その辺は犯人が捕まらなければ判らないが・・・。

しかしだ。移民を受け入れるには、言語、宗教、生活習慣などの違いをどうするのかという問題を解決しなければならない。移民政策を取っているどこの国にも存在する大問題だろう。

ドイツでも下層のドイツ国民が、仕事を移民に奪われ、移民排斥運動なども起きている。

移民の側も、受け入れてもらう為には、入る国の宗教や生活習慣などに慣れなければいけないだろうし、もっと寛容が必要であろう。そうでなければ生活が窮屈過ぎてうまく生きていけないであろう。そんなことは当然の事であろうに、今回の事件は一体どういうことなのか?

多神教の世界観は何でもありだが、どうも一神教の宗教は無寛容の世界であるようだ。

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の神は呼び名こそ違えども、全て同じ神であると云う。根っこは一緒の宗教らしい。それなのに教義の違いで、人を殺し合う。

この辺りが、宗教的には何でもありの日本人には理解ができないところである。

お互いにもっと寛容の精神が必要であろう。

日本も人口減少社会の解決策として移民受け入れを唱えている人がいるが、果たしてどうなんだろう。受け入れ体制をしっかりと作っておかないと軋轢が生じるのではないだろうか?それは簡単なことではないと思う。

どうも最近、洋の東西を問わずに、世界中の人間がイライラしているように感じる。

ミヒャエル・エンデが書いた「モモ」と云う小説の中で「灰色の男」たちが人の時間を増やしますよと騙しては奪っていく、そんなことが現実世界でも起きているのではないだろうか?

皆が忙しなく、セカセカと余裕の無い暮らしをしている。

やはり「行き過ぎた効率化は人を幸せにはしない」のだろうと思う。