先週のヤフーオークションでマジック本の珍しいモノが3点同時に出品された。出品したのは同じ「ストア」で、私にはリサイクルショップのように思えた。恐らく、マジックを趣味にしている老人が亡くなり、処分に困った遺族が、このリサイクルショップに持ち込んだのだろう。
遺族も、この店も、このマジック本の価値をまったく分かっていないようであった。
出品されていたのは、薄〜い8ページほどのカードマジックの本や、定期的に送られてくるマジックの講習本などで、私も一部は持っているが、全部を所持している訳ではないから、安いなら入手しようと思って、この内の2点の入札に参加した。最初は、物凄く安い価格で出品されていたからだ。
カードマジックの方は出品された22冊の内の2冊だけが欲しい、残りの20冊はすでに所持している。講習本の方は所持していない数の方が多いのでこちらの落札を目指したのであった。
カードマジックは欲しい冊数の2冊に対して2万円を越える値段が付いたので早々に諦めた。たかだか8ページの薄〜い本2冊にこんな値段では割が合わないから購入は止めたのだ。
もう一方の講習本の方は30冊以上のまとめての出品であるし、ほとんど持っていない本だったから1冊1000円として3万円なら買おうと思っていたのである。
途中で、いつも競り合うマジック本収集の知人が入札に参加して来て値段が高騰してきた。この人も欲しいとなると値段ではなく徹底的に入札してくる方だ。
メールアドレスを知っているので、今回は私に譲ってもらえないだろうか?とメールしたらOKとの返事である。
その後は私の付けた金額の3万円以上にはならなかった。
入札締切り時間に迫ってきたが、私は新年会に出席しなければならない。締切り時間ギリギリに参加してくる人もいる、ライバルに降りてもらった以上は私が落札しなければ面目が立たないから、一応、念の為に55555円という金額で入れておいて新年会に出掛けたのであった。
新年会から戻ってPCを開いたら、何と56000円で落札されていたではないか。
エ〜ッあの本を56000円!
イャ〜まさか・・・信じられなかった。
今日、その降りてもらったライバルから「貴方の身体の具合でも悪くて入院でもしていて落札できなかったのかと思って・・・」と心配する電話が入った。事情を説明して謝ったが・・・。
このライバルと「お互いに、いまや誰も読まないマジックの本にこんなに高額の値段を付ける人が居るなんて・・・」と苦笑し合ったのであった。