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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2015-02-21-Saturday アメリカン・スナイパー

映画「アメリカン・スナイパー」を観てきた。

例によって、妻と2人で「夫婦50歳割引制度」を利用しての映画鑑賞である。

帯広では今日21日が公開初日、クリント・イーストウッドの監督作品であるが、私の嫌いな戦争映画である。妻が観たいというので付き合いで観たのだった。

2001年の9月11日に起きたニューヨークのワールドトレードセンタービルに旅客機が突っ込んだテロ事件からの、イラク相手の戦争の映画である。

自宅で夕食を済ませた後の20:40からの上映のを観た。けっこう長い映画であった。

以前のブログにも書いたが、私はアメリカのブッシュ大統領がイラクのフセイン大統領に、大量破壊兵器を所持しているとの言いがかりを付けて始めたこの戦争で、一国の大統領をデタラメな冤罪で殺した戦争の意義をまったく認めていない。

今日の、イスラム国の台頭もこのフセイン大統領の処刑から始まった混乱である。

おそらく、イーストウッド監督も、私と同様の気持ちであると推察する。戦争を始める口実にした大量破壊兵器を所持しているとの言いがかりは、滅茶苦茶なモノだった。この世に存在していないものを、無いと証明することの困難さをブッシュ大統領が理解していないかったのか、それとも、それを分かっていて、あえて言いがかりを付けたのかは知らないが・・・。

アメリカの若者の忠誠心を鼓舞し、戦争へと駆り立て、罪のないイラク人を虐殺したばかりか、アメリカの若者も大勢殺したのである。

結局、大量破壊兵器は見つからず、イラクは無秩序状態になってしまった。今のイラクの現状なら、まだフセインの独裁の方がましであるように思える。

チャップリンの映画「殺人狂時代」でのセリフ、「一人を殺せば殺人者だが、多数を殺せば英雄だ」に象徴されるが、この映画の主人公も大勢のイラク人を殺して伝説的英雄になる。

しかし、人間が人間を殺して、まともな精神状態で居られるはずがない。戦争は人間を不幸にするだけだ。戦争映画によって戦争を賛美するのではなく、否定してみせるイーストウッド監督の作品づくりには共感するが、人殺しの場面はあまり見たくない。やっぱり私は戦争映画は嫌いである。