«前の日記(■2015-06-10-Wednesday) 最新 次の日記(■2015-06-12-Friday)»
 | トップ |  | ビル概要 |  | テナント構成 |  | 沿革 |  | アクセス |

観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2015-06-11-Thursday 日高線

様似ー苫小牧間を走るJR日高線の

様似ー鵡川間の約116㎞が不通になっている。この間の厚賀ー大狩部(約5㎞)は今年1月の暴風雪による土砂流出で不通になっているからだ。

日高山脈が迫っている狭い海岸線を走る日高線はこれまでにも災害による被害にあってきた路線である。

この復旧問題でJR北海道は運行再開に掛かる費用を26億円と見積もったが、これとは別の事前準備工事費1億円以外の負担は出来ないと説明した。

10日の記者会見でJR北海道の島田社長は「道とは、復旧を目指す点では一致しているが、運行再開のプロセスで意見の相違がある」と述べた。

道や沿線自治体は「今まで通り、応急工事で早期復旧すべきだ」と主張しているという。

事故続きのJR北海道にしてみれば、応急処置で運行再開をして、また事故でも起きたら・・・と云うことなのだろう。

JR北海道にしてみれば、これまでの事故に対する安全対策に掛かる経費を優先させたいというのが本音であろう。

それに、年間8億円の赤字路線である日高線の復旧に26億円以上の経費を掛けるよりも、収入源である特急や都市部の鉄道の安全対策を優先させなければ経営的な問題も生じるという思惑だろう。

地元の人も、鉄路が無くては困るというなら、もっと利用する運動をするべきであろう。地元民にとっても1時間に一本程度の運行(実際の運行状況は知らないが)なら不便で仕方がなかろう。どう考えても自動車の方が便利なのであろう。

26億円以上もの復旧費を掛けて運行再開しても、費用の回収は出来ないどころか毎年8億円もの赤字を出す路線に、復旧させろというのは、いくら公共交通機関であっても無理だと考える。

これが一昔前だったら、地元住民も自家用車で移動すれば良いからと、鉄道であろうが、代替バスであろうが、公共交通機関は使わないので、我々には大差ないくらいに簡単に考えていたであろうから、あっさりと鉄道の廃止になっていたかもしれない。

しかし、高齢化社会になり、自家用車を運転できない世帯が増えてきたから公共交通機関の重要性を急に認識しだしたのかもしれない。

この様な事態になることは容易に予想できたはずなのに、実際に問題が起きるまで手を付けずにいるから、こういう大問題になるのだ。

その時には便利であっても、状況が変われば不便になるのだ。

これから全国各地で同様の問題が多発するであろう。