今日のニュースによると、昨日、東海道新幹線で焼身自殺した71歳の男性は年金の支給額に不満を持っていたと云う。
焼身自殺と云うのは、自らの命を投げ出すことで抗議の意思を示すということなのだろうが・・・。
通常は抗議の対象者の建物や前の路上などで、巻き添えで死ぬ人が居ない様な状況でやるもんだろう。そうでなければ抗議の意味は薄れ、犯罪やテロになるだけだ。
巻き添えで亡くなった52歳の女性はまことに気の毒である。5分間隔くらいで発車している新幹線で、しかも10両以上もある車両で、偶然にも犯行の近くに乗り合わせてしまった。これまでの平穏無事に感謝するためにお伊勢参りに行く途中だったというから悪い冗談の様である。来年は、その伊勢でサミットが開催される。
新幹線の車両の、しかも運転席近くの場所での焼身自殺は、下手をしたら何十人もの人を巻き添えにする危険性が大きい行為だ。
先の、ドイツの飛行機のパイロットが、乗客を巻き添えに自殺した行為を新幹線でやろうとしたのかもしれない。
新幹線は地面の上であるから、飛行機とは同じ状況にはならないだろうが、しかし、逆に日本の新幹線は、飛行機の様には、荷物検査などがないから危険物を持ち込むことが可能になる。
これだけの人数の外国人が観光で日本に入ってくると、テロリストも紛れ込み易くなるだろう。
利便性と安全性の両立は難しい問題である。
今回の事件の犯人が71歳の国家に不満を持っている老人だというのも大きな問題だ。
桂三枝(現:文枝)の創作落語に「老人タクシー」と云うのがあるが、80歳を超えたタクシードライバーがスピードの出し過ぎで、客から危ないでしょと苦情を言われると、老ドライバーは自分はもういつ死んでも良いから・・・と云うのである。
これは、今後の日本社会の有り様を暗示しているかもしれない。
これだけ老人にとって住みにくい世の中にした日本では、思いつめた老い先短い老人がテロ行為を行なうようになるかもしれない。
今回の事件は色んな意味で暗示が含まれた事件かも・・・。