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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2015-08-15-Saturday 大道芸2

昨日のブログで来年の大道芸開催の危機を書いたら

何と、全国各地の読者の方から質問のメールが届いたので驚いた。

昔のテレビ番組の最初に「北は北海道から、南は九州・沖縄まで・・・」と云うお馴染みの文言があったが、私のこのブログの読者が全国各地にまで及んでいるとは驚きである。多くの方に読んでもらっているようで感謝、感謝である。

さて、昨日のブログでは、危機の状況が詳しく伝わらなかった様である。質問メールを要約すると「何故に大盛況なのに来年の開催が難しいのか?」と云うことになるであろう。

質問を頂いた方全員にそれぞれ返事を書くのも大変なので、このブログ上で返答することにした。

大道芸は「北の屋台」の販売促進活動として、2002年にファニーボーンズ(FB)1組から始まった催しである。

2004年には平原まつりでの「大道芸」の運営母体を実行委員会組織に変更して「北の大地de大道芸フェスティバル」へと発展させた。当時、かなりマンネリ化していた平原まつりに新風を注ぎ込み、帯広市民はもとより、観光客らの目をも、おおいに楽しませてきたと自負している。

阿波踊りの唄の歌詞に「踊る阿呆に、見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損、損」とある通り、まつりは参加することに意義がある。大道芸は観客と芸人とが一体となって「場」をつくり出して一緒に楽しむもので、単に見るだけの芸能とは異なるところが、全国各地のまつりで支持されている大きな要素であろうと思っている。

FBと(プロデューサーの)金丸雪菜さんは結成したばかりの2002年に縁あって来帯し、帯広を気に入ってくれ、翌年からは、他の芸人への参加要請からプロデュースなど、運営の重要な部分を担ってくれるようになった。

芸人が芸人に仲間として声を掛けると云うやり方が上手く機能して、互いにリスペクトし合う一流の芸人達が集結する催しになっていった。

そのFBは、いまや世界中の大道芸フェスティバルからの出演オファーが殺到する世界的な人気芸人になり、数々の大道芸コンクールで優勝をする実力を身に付けた。

ここ3〜4年は、「北の大地de大道芸フェスティバル」に参加するために、海外から直接に帯広入りし、終了後にはまたそのまま海外に行くというような超ハードスケジュールでも、楽しみにしてくれている帯広市民に会いたいと、かなりの無理をして参加してくれていた。

大道芸人は身体が資本である。怪我でもしようものなら芸人人生は終わってしまうことになる。時差ぼけを克服しながらの演技は体力的にも相当な辛さがあるだろうと推測している。

海外に出たFBが、芸人仲間として世界中の優秀な芸人たちにまで声を掛けてくれたから、更に世界の一流どころの出演者が集まると云う稀有なフェスティバルへと発展していった。

しかし、日本中の人間が移動するお盆期間というのは、飛行機の割引運賃が適用されない期間でもあるため、交通費負担が大きいのも事実である。

また、まつりの関係者の中には「平原まつりは帯広市民のための祭りであり、市民の芸能の発表の場である。なにも高い交通費を掛けてまで余所から大道芸人を招かなくても・・・」という人もいる。

その為なのかどうかは知らないが、このところずっと大道芸への補助金の減額が続いている。今年の減額は特に大きくて「これでは運営が出来ないと」訴えたのだが、聞く耳を持ってはくれなかった。

自前で寄付金を募って運営すれば良い。との声もあるが、平原まつりの時期に独自に寄付金を集めることは難しいのが現実である。

そもそも帯広市が5月くらいに市内の企業に平原まつりの寄付金の要請をするからだ。更に勝毎の花火大会の寄付金集めもある。同時期に企業を回っても平原まつりの新参者である大道芸が寄付金を得られることはまずないのが現状なのである。

フェスティバルにするには、9組くらいの芸人招致が理想であろうと思う。2013年には9組の招聘であったが、去年は7組、今年も7組の招聘であった。

昨日、私が大道芸の黄色いユニフォームを着てパンフレットを配布していたら、3人の老婆が寄って来て「去年、偶然に大道芸を見て、その面白さにすっかり魅了されてしまった。こんなに面白いものがあったなんて、今年は友人を誘って3人で観に来たのよ」と言う。

主催者冥利に尽きるありがたい言葉である。

今年の平原まつりでは、観客の輪が出来ていたのは「大道芸」だけであった。圧倒的な集客力と盛り上がり方であった。

このところ4〜5年連続で、東京から大道芸を観る為に帯広に来る夫婦がいるが「帯広の大道芸ほど、すごい出演者が揃っているフェスティバルは他にはない」と言う。

それだけの熱烈なファンまで出来ているのである。

あぁ〜それなのに・・・。

「大道芸なんて・・・」と、シッカリ見てもいないくせに最初からバカにしている頭の固いお偉方が多いようだ。そう云う人に限って、お盆の休みには帯広に居ないから、実際の大道芸の盛り上がりを肌で感じたことがないのだろうなぁ〜。

さて、どうしたもんだろう。