今回招聘した7組の芸人はみな特徴があって、しかも全員が一流どころであるから、観客の輪が幾重にもなって後方の人が観られない状況である。
招聘した芸人をここで紹介しておこう。
まずはフェスティバルになってから12年連続で全回出演してくれているコメディ&ジャグリングの「ダメじゃん小出」。シュールでブラックな話芸で固定ファンも多い。今年は芸人の取りまとめ役をしてくれた。
4年連続の登場はフェイスペインティングのミホウだ。顔にワンポイントの絵を描いていくが、中には顔全体に描いてもらう観客も増えてきていて、大道芸の別の楽しみ方が増えている。
サイレントコメディのGABEZ(ガベジ)は、兄貴分がパントマイムの「がーまるちょば」で一緒に活動もしている。2010、11年に続いて3度目の登場である。せりふを使わないパントマイムとダンス&コメディで観客を沸かせていた。帯広には熱烈なガベジファンが居るようである。
ここからは初登場組で、
一輪車のWitty Lookはスコットランドのフェスティバルから直接に帯広入りし、すぐにまたカナダの大会に飛ぶと云う世界的に活躍する男女2人組だ。サーカスのピエロのショーを思わせる笑いを取り入れた一輪車や3m以上の高さになる5輪車のショーは観客を魅了していた。
風船パフォーマンスのザーキー岡は、独特の世界観を醸し出して、子供達にすごい人気であった。動物や昆虫のバルーンアートは、ものすごく繊細かつ大胆なデザインで、こんなバルーンアートは私も初めて見た。
フラフープ&帽子のアクトのパフォーマーカナは若い女性のパフォーマーで、確かな技術に裏打ちされた元気で明るい芸風は、他の出演者とはまた異なる独特の空間を作り出していた。
マジック&ジャグリング&ダンスのエンターティナーHi2(ヒッツ)はまだ25歳の若手の男性マジシャンであるが、技術は私の目から見ても素晴らしい高度なテクニックを持っている。背も高くイケ面だから若い女性ファンも多い。彼も独特の世界を構築していた。
7組の内の4組が、帯広初登場であったし、演技のジャンルが異なる7組であったから、大道芸ファンもきっと新鮮に感じたことだろう。
昨日の私のブログを読んだ読者の一人から「帯広に大道芸のファンが大勢生まれたんだし、千円札の投げ銭を入れる観客も多いようだから、まつりの運営者からの寄付金に頼らずに、ファンから一口1000円の寄付金を募って運営したら?」と云う趣旨のメールをいただいた。
確かにそれも良い方法かもしれない。塵も積もれば山となるであるが・・・。
ただ、私が懸念するのは、大道芸のファンと云うよりは、出演者のファンだという人の存在である。「私が○○円も寄付したのに、私の大好きな出演者が来なかった!」というような苦情が来やしないだろうかという懸念である。
14年も大道芸をやっていると、これまでに招聘した芸人の数は、のべにすると100人を超えることになる。その中から、特定のファンの要望に合わせた芸人の招聘は難しいと言わざるを得ないのである。
こちらサイドで招聘している分にはそういう問題は発生しないだろうが、個人からの寄付を募っての運営では、熱烈なファンという存在の意識がどのような方向に向かうのかが心配なのだ。
寄付金集めには「出演者の選択は事務局に一任します」みたいな文言が必要なのかもしれないなぁ〜。
今月末には事務局の反省会が開催される。果たして来年の開催にGOサインが出るであろうか。