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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2015-08-17-Monday 大道芸4

今年の大道芸を総括してみる。

例年の課題である「音」の問題は運営者側がかなり気を遣ってくれたのだろう今年はさほどでもなかったようだ。これで課題の一つは解消の方向にあるようである。

さすがに14年も大道芸を続けているからなのか、帯広の観客のレベルはかなり向上しているように感じた。

大道芸の面白さが浸透してきたのだと思う。

まずは、拍手や歓声に協力してくれる観客が多いようである。大道芸では「場」を盛り上げる為に芸人がよく拍手や歓声を客に強制する場面があるが、帯広の観客は皆素直に協力してくれるのだと云う。

また、芸人にイジラレタ時の反応がすごく良くなってきている。以前は恥ずかしがって中央に出て来ない客もいたが、ここ数年は逆に芸人にイジラレルことを期待している客も居るようであるし、積極的ではないにしろ、拒否する客は総じて、少なくなっているようだ。

鑑賞姿勢も前面の客は座って見るようになったから、正面の少なくとも6列くらいまでの客は演技が見易くなっているが、課題は両サイドと裏面の座り方である。

正面に較べると隙間を開けてしまい空間が出来ることがある。一旦空間が生じてしまうと、その空間を埋めることは結構難しくなってしまうのだ。

地べたにマットを敷いて体育座りやアグラを掻いて座る観客を3列、その後ろに小さな折り畳みイスに座る観客が3列、更にその後ろに立って見る観客が3〜5列くらい、観客が四方に10列くらいに重なって並ぶのが理想型であろう。

帯広では、座る為のマットや折り畳みイスを持参してくる観客がまだまだ少ないから、今後は、こうした観覧用のグッズを事務局で販売することが必要かもしれない。折り畳みイスはその上に立って観ることも可能だ。立って観ている人の後ろからイスに立った観客が観るということも可能である。そうすればもう1列増やすことが出来る。

ビールケースなどを事務局側が用意して、万が一落っこちて怪我でもされると訴訟問題になってしまうので、現代社会では残念ながらそういった準備はすることは出来ないが、自分で購入した台に乗って自分で落ちて怪我しても自己責任であるから・・・。

以前には、大道芸を演じる前に待っている観客が少なかったから、芸人は準備をしながら、通行人の目を引くパフォーマンスをしては、少しずつ観客の数を増やしていったものだった。だが、今年は、まだ芸人が準備すら始める前から座って待っている人が増えたのである。

これが、果たして大道芸人にとって良いことなのか悪いことなのかは、私には判断ができないが、客集めも芸の内だとすると、観客の集まりが良過ぎるのは芸を磨くことに繋がらない可能性も考えられるなぁと思った。

ただ、芸人は客集めすることなく、すぐに本題に入れるから演技の内容は濃くなるかもしれないが・・・。

その為なのか、演技時間が押す(芸能界用語で時間が延びる)演者が多かったように感じた。乗ってきて演技が長引くのは大いに結構なことである。その分、我々のスケジュールの組み方を工夫する必要があるだろう。

同じ場所で続けて4人の演技者が演じる場合には、最初の2人の演技の後に30分間の調整タイムを入れることだ。そうすれば全体に押していくと云う事態が解消される。

この為には、事前のチェックが必要だ。いつも直前ギリギリにしか会議が開催されないからチェックする時間がないのである。これは事務局側の課題である。

3日間の期間の内、大道芸のファンが3日間とも観に来ると、投げ銭を入れる金額が段々と日を追う毎に減少するのが常なのだと云う。ところが、帯広ではそう云う傾向が少ないのだと芸人が言っていた。

投げ銭の金額も帯広は余所の街よりも多いようである。

観客も鑑賞マナーを正しく守って、楽しく参加すれば、大道芸はもっともっと面白くなる。

もっと大勢の人にも観てもらいたいから、帯広独自の大道芸鑑賞スタイルと云うものを作っていっても良いだろう。

もう一つ難点がある。最終日16日に8・9丁目交差点(広小路入口)で大道芸をやっていた時のことだ。気温が上がってくると、下水の排水口からドブ臭い悪臭がプ〜ンと漂ってきた。観客も誰かがオナラでもしたんじゃぁないかとキョロキョロしていたが、この悪臭は中心街としても何とかしなければならない問題である。