«前の日記(■2015-08-27-Thursday) 最新 次の日記(■2015-08-29-Saturday)»
 | トップ |  | ビル概要 |  | テナント構成 |  | 沿革 |  | アクセス |

観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2015-08-28-Friday 奇術の日

マジックの師匠である故ジミー忍師が

生前に、マジック文化を広めたいとの意思で提唱したのが「奇術の日」である。

マジックを演じる際に、「ワン・ツー・スリー」とマジシャンが発する掛け声に合わせて12月3日を奇術の日にしようと提唱したのだ。

プロマジシャンの団体である「日本奇術協会」もこの奇術の日を広めようと十数年前からマジックの行事を開催して啓蒙活動をしている。

師匠夫人であるマコママも、夫が提唱したこの奇術の日に深い思い入れがあるのだろう。現在、私が整備中の「仮称:マジック博物館」のセレモニーをこの奇術の日に合わせてやりたいというのである。

昔のマジックの世界は、職人の徒弟制度の様なものであった。親方は絶対的な存在なのである。親方が「黒」と言ったら、例え白いものでも弟子は「黒」ですと従わなければならないのである。師匠と弟子の関係もそれに近い。

現代のマジック界には師匠を持たないプロマジシャンという人が大勢存在するが、私がプロ入りを目指した時代には考えられないことであった。

プロマジシャンですと名乗るのに、資格試験の様なものがある訳ではないし、プロマジシャンが所属する団体である「日本奇術協会」の会員でなければならないと云う厳格な決まりもない。

自分がマジックでお金を稼いでいると思えば「私はプロマジシャンです」と名乗ることに別段問題はないのである。マジックで生計を立てているという必要もないから、兼業のプロマジシャンという存在すらあるとても曖昧な基準ともいえそうにない基準なのである。

しかし、昔はプロですと名乗る為には、既にプロと名乗って活躍しているマジシャンの弟子になって「芸名」を付けてもらう必要があった。

私の場合は、芸名をいただく前に挫折して辞めているからプロマジシャンと名乗ったことは一度もない。かつてプロマジシャンを目指していたと云うに留めている。その辺はケジメを付けておきたいからだ。

それでも、ジミー忍師の弟子の一人であることにかわりはない。

だから今回、マコママが12月3日の奇術の日にマジック博物館のセレモニーをしたいと言い出した時には「それは良いですね。きっと先生も喜びますよ」と答えたのであった。

ただ、一般公開は来年7月の3連休と決めて準備をしているから、半年早くに開館するのは、現在の準備のペースでは到底間に合わない。

マコママも「一般公開ではなく、弟子を集めてプレオープンと云う形で先に見せて、展示方法などに意見をもらおうよ」と云うのである。

それなら、何とかなりそうである。

早速、全国に散らばっている弟子に連絡を入れることになった。

芸能界の師弟の世界では、弟子のヒエラルキーは年齢ではない。あくまでも入門した順番なのである。

私は17歳で入っているから、後から入ってきた年齢が上の人よりも兄弟子格になるのである。しかし、皆、すでに芸能人ではなく実社会で活躍している人達だから、そうなると年上の人への対応は難しいが、メールと電話で内容を伝えたのであった。

正式な出欠はまだであるが、一応、皆、出席の意向である。

ジミー忍一門が帯広に集まると云うのも面白いことである。どんなセレモニーにしようか今から楽しみだ。