中国河南省にある周営村と云うところが「手品の郷」であると紹介されていたが・・・。
「マジック・ミュージアム」を今年7月16日にセミ・オープンさせた館長としては、「手品村」のニュースを見ておかねばなるまい。
それによると・・・。
中国では手品のことを「魔力」と表記するらしい。
この周営村は800年前に中国手品の発祥の地と云うことで、この地から有名なマジシャンが何人も生まれたようだ。
村には「魔力」の文字がある大きな門があり、その広場には、この村出身の有名マジシャンの等身大の銅像が何体も飾られている。
しかし、映像では、その広場に面した「マジックショップ」はシャッターが閉じられており、閑散とした風景が映し出されていた。
住民へのインタヴューでは、時代遅れのマジックは廃れてしまった。のだと云う。
生活の為に、偽の僧侶に化けて、世界中の観光客の居る場所に出没し、怪しげな数珠状のブレスレットや金色のお札状のモノを押し売りして荒稼ぎしていると云うではないか。
この村の農民の平均年収が10万円程度なのに、この偽僧侶に化けた連中は1ヶ月に10万円以上も荒稼ぎをしていると云うのだから驚く。
日本にも大勢が来ているようだし、アメリカなど、世界中にも出張しているらしい。
最初は、マジシャンくずれの芸人が、僧侶の恰好をして超能力マジックを演じて、これはお釈迦様の霊力ですみたいな口上で稼いでいたらしいが・・・、それを、手っ取り早く、怪しげなマジックを演じることさえしないで、数珠等を押し売りするようになってきたのだと云うから呆れる。
元々、まっとうなマジシャンには超能力と言ってマジックを演じてはいけないと云う不文律があるのだが・・・。
こんな輩が多数出現して「手品」「奇術」「マジック」のイメージを悪くすることには我慢がならないことである。
あぁ、気分が悪い!