スタジオで石坂浩二に披露するマジックの練習をしておかなければならない。
ディレクターは、道具がやってくれるマジックだけよりも、ごく普通の品物を使ってテクニックで見せるモノもやって欲しいと云う。
これも、前説が長いものはダメで、瞬間芸的な短いモノでなければならない。結構、注文が難しい。
学生時代は、一日7〜8時間も練習していたが、ここ最近は、まるで練習をやっていない。昔の練習で身に付けた技術の遺産だけである。
元々、坂本家の遺伝で、手汗がスゴイので、ボール系のマジックは汗で滑って落とし易いのだが、練習するのはボール系が好きなのである。
やはり、一番最初に手にしたマジックが「シカゴの四ッ玉」と云うボールのマジックであったからだろう。どうもボール系に愛着があるようだ。
会社から、重たいボールを数種類持って来て、手の上で転がしていたら、腕の筋肉が攣ってしまった。
普段からの鍛え方がなっていないから、使う筋肉が違っていてその筋肉が痙攣するのだろう。これはマズイ。本番で筋肉が攣ってしまってはシャレにもならない。
本番前に、少し、鍛えておかなければ・・・。
ズッ〜とそればかりやっているのも、気が滅入る。気分転換に、またまた映画に行くことにした。例に依って夫婦50歳割引き制度で2200円と云う安価な娯楽である。
今回は、邦画の「相棒」である。
選んだ理由は、石坂浩二が出演しているからだ。今度のスタジオ収録の際に何等かの参考にならないかと考えたのである。
まぁ、役者が役柄に合わせて演技しているだけであるから、本人の普段の姿が画面に現われるわけではないので、当たり前だけどあまり参考にはならなかったねぇ〜。
映画は、まぁまぁ楽しめた。
自宅に戻ってからまた練習だ。