私が苦労して考案した「北の屋台」の理論を、さも自分が考えた!とぬけぬけとぬかす奴がテレビに登場したのである。
青森県八戸市の屋台村「みろく横丁」の中居雅博である。
彼は、北の屋台がオープンしてすぐに帯広の「北の屋台」に視察に来た。直後に、北の屋台をそっくりそのまま真似をして八戸に「みろく横丁」を作ったのだが、この時から、私が居ない場所では「自分が考えた」と言って歩いていた様である。
その後、北の屋台をモデルにした屋台村が全国各地に30ヶ所ほども出来たのだが、その屋台村を数箇所を集めて「全国屋台村連絡協議会 云々」と云う組織を作り、事務局長を名乗って、全国各地で講演したり、指導したりしていた。
正しく指導できるのならば、誰が指導しようとも問題はないが、それでも礼儀として「坂本和昭の作った理論」であると説明するのがルールでありエチケットであろう。
私が2007年3月末に北の屋台から退いたのをいいことにして、今回の様に自分(中居)が考えた理論だと云うことを恥ずかしいことだとは思わないのだろうか?
まぁ、こう云うこともあろうかと、北の屋台のオープン日(2001年7月29日発刊)に合わせて出版したのが「北の屋台読本(メタブレーン社刊)」であり、4年後(2005年7月29日発刊)に出版した「北の屋台繁盛記(メタブレーン社刊)」である。
拙著を読んでもらえば、中居の発言がそっくりそのまま私の著作からの引用だというのがハッキリするだろう。呆れてしまう。少しは恥を知れ!
この時のテレビの内容はこうだ。以下、「がっちりマンデー」の広報からの転載である。
『八戸市の、みろく横丁は、中居社長が16年前に作ったお店の集まりなんですが、普通の横丁には無いルールがいくつかあるんです。
まずは…
中居社長:「3.3坪」でがっちり!
そう、3.3坪。
実は、みろく横丁のお店は、全部「3.3坪」と決まってる。
中に入ってみると確かに狭い!
でも、1店舗あたり3.3坪なのには、ちゃんと理由があるそうです。
中居社長:店主を真ん中に置いて8人のお客さんが囲む方式が、コミュニケーションの最大限、取りやすい方式であると思っています。
そう、みろく横丁のお店は、店主が1人、お客さんが8人。
中居さんがアジアの国々の屋台をヒントに独自で考案した形。
お店の客席が1対8になるようなスペースを計算した結果、一店舗あたり「3.3坪」という、ちょっと中途半端な坪数がベスト、という結論に。
実際にお店の方に話を聞くと…
お店の方:お客さんと会話をする距離感がちょうど良いです。遠くもなく近くもなく。
お店は狭いけど、会話が弾むんです!
そして、みろく横丁には、中居さんがこだわった、こんなルールも。
中居社長:店主の顔やメニューの価格が全部わかるようになっていますので、初めてきても安心して入れます。
そう、初めて横丁に来た人も、安心してお店に入れるように、メニューと値段は、外からでも見えるようになっているんです。
さらに…
店主は外向きで、お顔が見えるよう、暖簾もなるべく短く、などなど。
中居さんがこだわった横丁スタイルは、ズバリ的中し、みろく横丁の「3.3坪」のお店はどれも大繁盛!
気になる売上は?
中居社長:月200万〜300万円。
たった「3.3坪」で、多い月300万円の売上!
という事は、ひと坪あたり、月間91万円を売り上げている計算。
店主にとってはうれしいわけですが、実はもうひとつの決めごとが、
中居社長:契約は3年です。3年真面目にやればお店をきちんと持つことができるという期間です。
そう、お店は3年間の契約。
商売のノウハウを学んで、お金が貯まったら、独立して、自分のお店を持ってほしいというのが中居社長の方針。
中居社長が若き店主のために作った、経営修行の場こそ「みろく横丁」なんです。
全体では年間売上げ5億円!
中居社長は、現在、全国23横丁をプロデュース!
これからも、みろく横丁は「3,3坪」でがっちり!』