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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2019-02-18-Monday ロサンゼルス3

L.Aの島田晴夫師邸滞在2日目(18日)

ゲストルーム前のバスルームを私たち2人専用にしてくださったので気兼ねなくトイレとお風呂を使用できる。トイレはTOTOのウォシュレット付きである。私はウォシュレット無しではトイレが苦手であるから携帯用のモノを持参して来たのだが不要であった。

起床後にシャワーを浴びて目覚めもスッキリ!どうやら時差ボケ対策が上手くいった様である。

午前中は、昨日の話の続きで、オーストラリアからメキシコのサーカス一座との約半年の興行、アメリカに観光ビザでの入国と就労ビザへの変更のドタバタ、グリーンカード取得の際の話など等・・・。写真や資料を見せてもらいながらの詳しい解説を聞かせてもらうが、いずれの事態も、先々でのマジシャンらの友情に支えられて乗り越えるお話に、島田さんの人柄が現れている。

特に面白かったのが、アメリカのグリーンカード取得の際の話、既にアメリカのテレビ番組「トゥナイトショー」の2度目の出演が決まっていたが、それを内緒にしておかないと発行がされなくなるのだと云う。

ヨーロッパからアメリカに戻る際に、税関で鳩を一時預かりにされてしまい、このままでは演技に支障が出る。そこでマジシャンのゴールドフィンガーから鳩を2羽借りて、預けてある調教した鳩とのすり替えを行った話は捧腹絶倒モノであった。まるで映画の1シーンの様である。

お腹が空いてきたので、10時半過ぎに島田さんの運転するジャガーに乗って、マリナ・デル・レイ近くのフレンチレストランにブランチに行きオムレツとクロワッサンを食べる。私はさすがの「晴れ男」。この日は快晴無風の良い天気なので、レストランの外で食事をした。太陽が当たるとと暑いくらいである。

食後に、高級ヨットハーバーのあるマリナ・デル・レイにドライブ。入江を両サイドから見る。停泊してあるヨットの数にも驚いたが、百億円はするであろうと思われる映画007の悪役が乗っていそうなヘリコプターが着陸出来る超豪華な船が停泊していた。個人の所有物であると云う。アメリカの金持ちと云うのは、日本とはまるで較べものにならない桁ハズレな大金持ちである。

この船を対岸に見ながら、島田師が昔よく行っていたというバーに入り、ビールを飲む。ちなみに島田師はここではノンアルコールビール。

自宅に戻り、賞状やトロフィーなどを飾ってある部屋で説明を受けるが、これらのトロフィーや賞状類も全て、マジック・ミュージアムに差し上げますからとおっしゃるので、驚いてしまった。本当に良いのだろうか?責任重大である。

トロフィーを飾ってある棚の隣にドラゴンイリュージョンで使用していた般若のお面なども置いてある。これも出して見せてくれながら「ドラゴンイリュージョンの輸送方法はどうしましょうか?海外公演の際は行きは飛行機便で送り、帰りは船便で送ったこともあったけど・・・、船便は安いけど時間が掛るから・・・、日本の何処の港に着いて・・・、帯広への陸送は・・・、使用する運送会社は日通、クロネコ・・・」と具体的な話が出るので、ますます緊張してしまう。

この棚の中にも写真や資料などが山の様に多数入っている箱があったので、箱を取り出して床の絨毯に座りながら説明を聞く。

15:30に、キ—リー夫人がそろそろ外出しましょうと誘いに来た。サンタモニカの夫人お気に入りのレストランに連れて行って下さると云う。食後はそのままハリウッドの「マジック・キャッスル」に行くので、着替えましょうと云う。キャッスルに入るにはジャケットとネクタイ着用が条件なのである。

サンタモニカはキ—リー夫人の仕事場がある場所なので、ここの地理は夫人の方が詳しいと云うことで夫人がジャガーを運転してサンタモニカのショッピングモールの上にある「チーズケーキファクトリー」と云う最近人気のレストランに入る。

名前の通りデザートが有名なお店なのだそう。混んでいたので10分ほど入口で待ったのだが、その間にウェイトレスが運んでいるモノを見て驚いた!アメリカの食べ物は、どれもやたらとデカイ!

店の名前になっているチーズケーキを食後に食べようと思ったのだが、日本のケーキの3倍は大きいし、ステーキなどもやたらとデカイのだ。メインディッシュを食べてしまったら、ケーキはとても食べられないだろうと思ったので、軽いおつまみ程度のものを頼んだのだが正解であった。

どれも美味しいのだが、日本人には量が多過ぎる。そういえば妻と二人で海外旅行する時にはいつも一人前を2人でシェアして食べていたのであった。

食後にハリウッドのマジック・キャッスルに向かうが、高速はラッシュで少し混んでいた。映画「ラ・ラ・ランド」の冒頭のシーンを思い出す。

マジック・キャッスルでは、島田晴夫師は顔である。スタッフが皆、島田さんに敬意を抱いていて挨拶に来る。

城の中を島田さんが説明してくれながら、普通の客が入れない場所まで案内して下さる。メインの劇場の前を通り抜けて、迷路の様な狭い階段を降りるとミュージアムや図書館があるスペースである。帯広のマジック・ミュージアムに展示してあるマジシャンの胸像と同じものが展示されていたので嬉しくなった。

ここの展示は「道具」よりも「マジシャン」そのものにスポットを当てた展示方法であるから、肖像画や使用した道具が数点がガラスケースに入れられて飾られている。展示品の数では我がミュージアムの方が圧倒的に多いのだが、まるで重厚感が違う。量よりも質だよって感じである。

我が方のはやっぱり質より量って感じでゴチャゴチャ観が拭えないよなぁ〜。でも、島田さんのコーナーを造ったら感じが変わるのであろうなぁ〜。そんなことを夢想しながら見学をした。

この日は、役員会が開催される日であったようで、オーナーのミルト・ラーセン(初代オーナーのビル・ラーセンの弟)、エリカ・ラーセン(ビル・ラーセンの娘)、緒川集人、ジャック・ゴールドフィンガー、マックス・メイビンさんらの役員達が居て、島田さんを見つけると皆が挨拶しに寄って来る。

島田さんは私たちも彼らに紹介してくれて、私のことを「リタイア後に道具類をドネーションするマジック・ミュージアムのオーナー・・・」だと紹介して下さる。帯広から持参したマジック・ミュージアムのパンフレットと名刺を配って握手をさせてもらったのだが、これだけでも凄いことである。おまけにマジック・ミュージアムの宣伝にもなったし・・・。

シュート緒川さんは、昨日、日本から帰国したばかりで、奥さんが日本で出産して父親になったばかりなんですと島田さんに報告する。こんなプライベートな会話が聞けるなんて滅多にないことである。

キャッスルのメイン劇場は、100名も入ったら満席になる小劇場である。かつての駐車場を改築して小劇場に造り変えたと云うので、私が今後造る計画をしている坂本ビル地階の小劇場に、大きさも天井の高さもステージの幅もほぼ一緒なのである。照明や幕などの設置方法はとても参考になった。

この小劇場を見ただけでも、今回の旅の収穫は大きいものがある。

島田さんが、劇場スタッフに私達2人に席を用意してくれないかと依頼してくれたのでとても良い席を確保してくれてショーを見る事が出来た。

この日の出演者はおしゃべりマジックのDavid Kovacが司会を兼ね、マリオネットのThe Huber Marionettes、先の釜山のFISMで活躍したオランダのNiek Takensの3人のショーであるが、このNiekの演技には驚いた。ボールとカードのアクトであるが、たいていのマジックのタネは分かる私が、まったく分からなかったのである。とても不思議で幻想的でオリジナルなマジックで素晴らしかった。この演技が見れただけでも来た甲斐があったと云うものである。

クロースアップ用のミニシアターも見せてもらったが、ここはもっと小さい。天井は私が手を伸ばせば触れるくらいだから2m程度しかないのである。しかし、その方が臨場感と一体感があって雰囲気がとても良い。小さいながらの活用方法が体感できたのであった。

ギフトショップでキャッスルのオリジナルカード(トランプ)を購入して帰路に着くが、途中の車中で便意を催してきた。調子に乗って少しビールを飲み過ぎたようだ。まさか島田さんの愛車の中で漏らすわけにはいかないから、脂汗をかきながら必死で耐えて、何とかかんとか持ち堪えたのであった。アブナイところであった。

こんなことも思い出になる。