東京の茅場町のマジックショップ「マジックランド」のオーナーである小野坂東・聡親子の3人がマジック・ミュージアムを訪問して下さった。
マックス・メイビン氏は、アメリカ、ロサンゼルス在住のマジシャンで観客の心理を読んだり、誘導したりするメンタルマジックを演じたら世界№1のマジシャンであり、マジック研究家としても「フィル・ゴールドスタイン」の名前で本を出版する大御所である。
マックス・メイビンはステージネームで、日本では「マックス名人」としても有名である。
私が、今年2月17〜20日まで、尊敬する世界一のマジシャン島田晴夫師のロサンゼルスのご自宅を訪問した際に、島田師にロスのマジックの殿堂「マジック・キャッスル」にご案内いただいた。
その日は、偶然マジック・キャッスルの役員会の開催日であり、キャッスルのオーナーであるミルト・ラーセン、エリカ・ラーセンを始め、役員のジャック・ゴールドフィンガー、緒川集人、そしてマックス・メイビン氏らが島田師を見掛けて挨拶しに来られたのである。
島田師は私の事を「私が引退したら道具類をドネーションする日本で唯一のマジック博物館のオーナー」だと紹介してくれたのであった。
日本語が堪能なメイビン氏が「毎年、日本を訪問しているが、次回訪日した際にはミュージアムを訪ねたい」と言って下さったのであった。
私はてっきり社交辞令だと思っていたのであったが・・・。
2年前に、マジック・ミュージアムを訪問してくださった小野坂東さんから「マックス・メイビンが7月初旬に日本に来るが、ミュージアムを訪問したいと言っている・・・」との電話が入ったのである。
驚いたのなんの、嬉しくて舞い上がってしまったのであった。
島田晴夫師に続いて、世界的なマジシャンであるメイビン氏がミュージアムを訪問してくれるなんて・・・。
いよいよ国際的になって来たぞという予感が・・・。
3日の14時着の飛行機でとかち帯広空港に到着すると云うので、当然ながら空港までお迎えにあがる。
帯広での宿泊するホテルは、坂本ビルの真向かいのホテルである。
聞くと、一昨日まで韓国でマジック関係の仕事をし、昨日、ロスアンゼルスに戻る前に東京に入って、今日、小野坂親子と一緒に帯広を訪れたのだと言うのである。
北海道は2度目で、帯広は初めて、しかも今回は、帯広だけで札幌などには行かずにミュージアムを訪問することだけが目的なのだと言う。
こんなスゴイことがあって良いのであろうか?
3階のマジック・ミュージアムから6階の大ホール、地階の小劇場の予定場所などをじっくりと見てもらったのであった。
メイビン氏から「スゴイ!」とお褒めの言葉をいただいた。
メイビン氏からお土産として、マジック・キャッスルの55周年記念のシリアルナンバー入りのコインを2枚(展示するのに表面と裏面の両方が見える様にとの配慮)とマジック・キャッスルの出演者にプレゼントしている非売品の「The Academy Magical Arts」のネーム入り旅行セット(歯ブラシ、ソーイングセット、ブラシ、コンセントジャック等)、そしてキャッスルのオリジナルカード(トランプ)を頂いた。
いずれもそう簡単に入手できない逸品である。さっそく展示することにしよう!
帯広のマジック関係者にもメイビン氏の大ファンであると云う若者が5人も居る。札幌からもどうしても会いたいと言うプロマジシャンのスペンサー・トリックスも来たいというので、ミュージアムで合流し、10名で一緒に食事をすることにした。
彼らは、サインが欲しいとメイビン氏の本やらDVDなどを持って来た。果ては鞄などにもサインを書いてもらっていたのであった。
食事の最後にメイビン氏が「これから、マジックを披露します。これは本に書いたり、DVDなどにすることが不可能なマジックで、私が一番気に入っているマジックです。どなたかカード(トランプ)をお持ちではないですか?」と聞くので、スペンサーが自分のカードを渡した。
そのカードを使って「これからパート1、パート2、パート3のマジックをやります」と、カード当てのメンタルマジックを演じてくれてた。
ものすごく不思議な現象で、解説不能だというのもうなずける。目の前で見ることが出来て、参加者全員が至福の時を過ごすことが出来た。
なんとも贅沢で楽しい一日であった。