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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2019-10-30-Wednesday 来客

昨日は面白い来客があった日である。

まずは、民芸品部門の「さかもと」への来客である。若い男性2人の観光客で、店内に展示してあった非売品の、(故)鈴木玉堂作の熊の一木作りの一品作品で、熊が後ろ脚を跳ね上げているユニークなデザインの作品が所望であると云う。

かなり古い作品で、色も禿げているから非売品として展示だけしてあったのだが・・・。

熊彫り職人の鈴木玉堂は、「坂本商事㈱(民芸品のさかもと)」の前身である坂本勝玉堂出身の職人で、玉堂の名も勝玉堂から取った職人である。独立して自らの工房を立ち上げたが、独立後も「さかもと」に熊の木彫りを収めていた。

熊の木彫りは、鮭を口に咥えた「鮭喰熊」と、ただ吠えているだけの「吠熊」が定番なのであるが、職人とはいえ定番の作品だけを作っているのは性に合わなかったのであろう。

芸術的な作品や変わった作品も時々作っていたのだが、定番以外の変わり種の作品を買ってくれる店は少なかった様だ。

自然と我が社に、変わり種作品を買って欲しいと持って来るのを、仕方なく買って上げていたのである。

案の定、そういった変わり種の作品はめったに売れないから、変わり種ばかりが在庫として残ってしまったのである。

この観光客が所望した作品は、幅60㎝、高さ30㎝、奥行き30㎝ほどのかなり大きな作品で、一本の木を繰り抜いて彫ってある。当然ながら箱などは無い。

非売品だからと断ったのだが、「気に入ったからどうしても譲って欲しい」と粘って云うのだ。

「箱無し、包装無しで、このままの状態で持って行かれるなら・・・」との条件も飲むと云う。

残るは値段の交渉であるが、当方がかなり歩み寄って安価で譲ることになった。満足されて腕に抱えて持って帰ったのだが、気に入ってくれたのなら作品に取っても良いことであろう。

もう一組は、マジック・ミュージアムへの来客である。2人で来店されたが50歳代後半と思しき上司の方は、趣味がマジックで、学生時代にはディーラー(実演販売員)の経験もあるという。どうやら、東京方面で務めていたようだが、最近、札幌に転勤して来た様子である。

知っているマジシャンの名前も、私と重なるから、年齢は私よりも若干若いくらいか、同じくらいかなぁ〜と感じた。

詮索するのも失礼だから、相手が名乗るまでは聞かないようにしているが、最後に苗字を「S」とだけ教えてくれた。

これから自動車で札幌に戻るという。連れて来たもう一人は部下で、運転手役のようだ。

「スゴイ!、面白い、楽しい、圧倒された!」と驚いてくれる。東京方面のマジックの知人にも、ここを是非訪れるように勧めると言ってくれた。

何だか、この日の来客は私にとっても楽しくて面白い人たちであった。