を一人で観て来た。
好きな監督の一人であるクエンティン・タランティーノの9作目の作品だ。彼の作品はこれまで全てを観ている。
いつも一緒に映画を観に行く妻が、親類の葬儀で地方に行っていて不在の為、やむなく一人で鑑賞に行ったのである。これから年末年始にかけて面白そうな映画の封切りが目白押しなので・・・。
私の年齢は還暦を過ぎているので一人で観に行っても「シニア料金」の1200円で鑑賞出来るのである。
映画はコストパフォーマンスが良好な娯楽なのだ。
「ルパン三世」とこれのどちらを一人で観るのか随分と悩んだのだが、タランティーノの映画の暴力シーンは刺激が強過ぎるから妻には毒かと思ったので・・・。
例によって、まだ観ていない人の為に、マジックのタネ明かしにもつながるストーリーなどの詳細はこのブログには書かないが・・・。
タランティーノ作品を観る前には、あまり情報を入れておかない方が楽しめると思い、今回も事前の情報は極力少なめにしておいた。
今作品は「シャロン・テート惨殺事件」を映画のベースにしたと聞いていたのだが、タランティーノの手にかかると、まるで異なる展開に・・・、意外さと肩透かしと驚きと蘊蓄(うんちく)が交差して不思議な感覚になる映画である。
主演は、落ち目の西部劇俳優の「リック・ダルトン」役がレオナルド・ディカプリオが、その友人でリックのスタントダブル(スタントマン)の「クリフ・ブース」役がブラッド・ピットと云う豪華な共演である。
共に架空の人物が主人公であるが、実在の人物である「シャロン・テート」「ロマン・ポランスキー」「スティーブ・マックイーン」「ブルース・リー」などが、ソックリさんを使ってそのままの名前で登場するから、主役の二人も実在の人物みたいな錯覚を覚える。
シャロン・テート事件を起こした悪魔を信じる新興宗教の教祖チャールズ・マンソンのことも描かれているのだが・・・。
実際の事件をベースにしていても、こんな描き方があったのか・・・。
映画の本編とはまったく無関係なのだが、タランティーノの巧みさとイタズラ心の現れかなぁと感じたシーンがあったので、私の知っている蘊蓄(うんちく)をひとつ披露すると、映画の終わりに近いシーンで、シャロン・テートが食事に行く場面でレストランの向かいのポルノ映画館について、サラッと言及する場面があった。ここは、タランティーノのファンなら知っているが、彼が現在所有している映画館なのだ。
昔ながらのフィルム映画の上映に拘る「New Beverly Cinema」館なのである。さりげな〜く分かる人だけにサラッと宣伝するところが粋だよね。
最後の暴力シーンは強烈過ぎて夢に出てきそうだなぁ〜。