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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2021-06-14-Monday コレクションの行末

昨日の私のブログに対して

たくさんのアドバイスやご心配のメール等をいただいた。

ありがたいことである。感謝!感激!

コロナ禍の自粛によって自宅での引き籠りが増えたことで、断捨離に励む人が最近やたらと増えたのだと云う。

毎日の新聞チラシでも、テレビのCMでも「高価買取します!」の文字が氾濫している。

私は、「マジック」に夢中になる以前に「切手収集」にハマっていた時代があった。私が小中学生時代の昭和40年代は、日本中まさに「切手収集」の大ブームであったのだ。

記念切手の発売日には帯広郵便局の本局に早朝6時頃に行って並んで買ったものだ。周りの切手マニアの連中との一番乗り競争が段々とエスカレートしていき、しまいには夜中の3時に並んだこともあった。

郵便局に朝早くに並んだ理由は、先着何十名かに切手の元になったデザインを描いた封筒とデザインの説明書きの入った「初日カバー」というモノが無料で貰えたのだ。この初日カバーにその日発売されたばかりの記念切手を一枚貼って、その日の日付印を割印してもらう。この初日カバーは早い者勝ちであるし、その発売日の消印でなければ意味が無くなる。この希少性が欲しいが為に早起きして並んだのだ。私みたいな熱狂的なマニア連中が大勢居たのである。

当時は、サニーデパートのテナントさんにも切手屋さんが入居していたし、坂本商事でも販売していたほどであった。

私の憧れの切手は「国際文通週間シリーズ」や「趣味週間シリーズ」で、特に「写楽の海老蔵」と「ビードロを吹く女」はとても欲しかった。「月に雁」と「見返り美人」は小中学生にはとても手が出ない高値の花であった。当時1万円近くの価格であったように記憶している。

切手マニアの友人間で交換会も盛んに行った。カタログの値段を調べながら、複数枚所有している切手と、相手の希少な切手とを交換してもらうのである。こうやってコレクションを充実させていくのだ。

初日カバーは希少品で交換レートも高価であった。その為、早起きするだけで無料で入手できる初日カバーは小中学生のコレクターにはお金を使わずに、己の体力だけで集められるモノだったのである。

祖母の兄の有田重太郎さんは、切手コレクターとして有名であった。何度かご自宅を訪ねたが、貴重な切手をプレゼントしてくれたのは、とても嬉しかった。

しかし、この猫も杓子も収集していた切手ブームは去ってから随分と年月が経つ。

私も、かつてのコレクションを仕舞い込んだままになっている。

買取業者の広告には「切手」も買取りますと載っていたから、試しにいくらぐらいになるのか聞いてみたのである。

切手収集家の人口が極端に減ったのであるから、値段はあまり上がっていないだろうなぁとは予測していたのであったが・・・

聞いて愕然としてしまった。

上がるどころか、額面の40〜50%程度でしか引き取らないと云うではないか!

当時のカタログ価格ではなくて、額面だよ!

思わず聞き直した。エッ額面の半額以下?

初日カバーは消印を押してあるから使用済み切手扱いで価値は無しだと云う。

ナント云うことでしょう!

私の早起きの苦労は・・・。

別段、投機の対象として集めた訳ではないが、収集家の多くは、コレクションの価値が上がることをとても楽しみにしているものなのだ。

それが、政府が発行した切手が額面以下の価値にしかならない?

時代時代に依って価値が変動するのは理解できるが、昔は、切手は紙幣と同等の使い方があったはずなのに・・・。

それが・・・・・・・・大ショックである。

あれだけ日本中が切手収集で湧いたのに・・・。

コレクションの行く末ってこんなものなのだろうかなぁ〜