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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2022-01-29-Saturday 誕生日

今日は私の64歳の誕生日

この64歳という年齢は父が肝臓癌で亡くなった年齢と同じであるから、これまでの誕生日とはまた違った感慨がある。

今、自分と比較して考えると64歳での死去と云うのはいかにも早過ぎたなぁ〜。

私は還暦目前で前立腺癌が見つかって、札幌の北大病院に2ヶ月間入院して治療を受けた時から、この64歳と云う年齢をとても意識するようになった。

どんな人間でも同じであろうが、人生には紆余曲折、毀誉褒貶がつきものである。しかし、私はこれまでの自分の人生には十分に満足している。

妻からは「貴方はこれまで自分の好きなことばかりやってこれたのだから幸せな人生なんじゃないの」と言われているが、自分でもまったくその通リだと思う。

ただ・・・。

私は根っからのアナログ人間であるから、これからのデジタル化社会にはとてもついていけそうにない。先日もテレビでコンピュータの「メタバース(仮想世界)」のことを解説していたが・・・。これの何が良いのか私には全く理解ができなかった。

この2年間に亘るコロナ禍によって、リモートワーク等、デジタル化社会への移行スピードが10年は速まった感がある。徐々に慣れていくならばまだ対応することも出来ようが、急激な変化は歪や弊害を生み出すであろう。リアルとバーチャル、フェイクの境目がどんどん分かり難くなっていくのであろうなぁ〜。格好つけてバーチャルと英語で言った所で、所詮はニセモノである。私の好きなエンターテインメントの世界でも「生(LIVE)」が減ってWEB配信などが増えている。

ある面では便利になることはなるのであろうが・・・。

果たして人間の脳みそが、現実と仮想の区別を明確に判断出来るものなのであろうか?

仮想世界で自分の成りたい容姿や能力や性別を得て、自由に好き勝手なことが出来る万能感を簡単に入手出来るのならば、つらい現実から逃避してしまうだろう。やがて頭が混乱を起こして現実世界と仮想世界の区別がつかなくなって精神を病む人間がやたらと増えて、新種の犯罪も起きるのではないかと危惧する。

かつて私が作った「北の屋台」のキャッチフレーズは「便利さが殺すコミュニケーション、不便さが生み出すコミュニケーション」であった。

「便利さ」と云うのは不可逆的なものである。便利から不便に引き返すことは難しい。人間というのは一旦得た便利さを手放せないものなのだ。

私にとっては、とてもツマラナイ世の中になっていく様で悲しい。

去年から年金も受け取り始めたことだし、もう完全に引退、隠居して好々爺と呼ばれる様にでもなってみようかしらん。