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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2022-10-19-Wednesday マジック・ミュージアム

17日の「島田晴夫師を偲ぶ会」が終了して

私は18日に飛行機で帯広に戻った。

私の運営する「マジック・ミュージアム」はコロナ禍で来客が激減し、ここ最近はほとんど休館状態も同然の有様である。

本業も芳しくない状態になってきたので、マジック・ミュージアムの展示品の全てを誰かに一括で引き取ってもらうことを考えたのである。

日本奇術協会の幹部の方々や、知り合いのマジック関係者に打診したが、「一部分なら欲しい・・・」と言ってくれる方は居るには居るのだが、「個人では保管する場所の確保も難しい。ましてや全てを展示するスペースなんてとても作れない」と言う。半世紀以上の年月と労力と金銭を掛けて蒐集したモノをバラバラにしてしまったのでは意味が無くなってしまう。

帯広市役所にも寄贈を打診したのであるが、見学に訪れた市職員は「確かにすごいコレクションであるのは認めるが、マジックというのは趣味の範疇である。趣味はマジック以外にも数多の種類があるから、公平性の観点からもマジックだけを特別扱いすることは出来ない」と断られたのであった。

何をバカなことを言っているのだと憤慨した。

今の世の中は、行政も他都市との差別化を図っていく時代であろうに・・・。

「公平性の観点」なんて言っていたら、日本全国のどこの自治体も特色の無い同じ様な街にしかならないではないか。

帯広市だって、世界唯一のばんえい競馬があるからこそ、その恩恵に浴しているのではないのか?

そのばんえい競馬だって、北海道内には4ヵ所(帯広・北見・岩見沢・旭川)あったものが、どこも不振になり4ヵ所すべての廃止を検討したのである。それも帯広市が存続を働きかけたから存続したのではない。帯広市は存続に対してとても消極的であった。

十勝選出の代議士の故中川昭一氏がせっかくの観光資源をモッタイナイと、氏の尽力によって帯広市にのみ残されることになったのだ。世界唯一になったからこそ今日の繁栄があるのに・・・。「唯一」というのはアピール力が強いのである。

マジックでは、我が「マジック・ミュージアム」が日本唯一のマジックの博物館である。日本全国には博物館は数万以上もあるが、唯一の特色ある博物館なのである。しかもマジックは音楽同様に世界共通のエンターテインメントで言葉を必要としない芸能でもある。外人観光客を楽しませるには最適なツールなのである。

帯広市には「唯一(オンリーワン)」をキーワードにした街づくりを提案したのであるが・・・

広大な十勝は、観光地も帯広市を中央にして東西南北に拡がっており、帯広駅周辺には数時間内で時間消費が可能な観光施設は無いのが現状である。

これからの街づくりを真剣に考えるのであれば、私の「マジック・ミュージアム」は恰好の素材であるはずだ。

それを一瞥しただけで「不要だ!」と断言する市職員の頭の中は、先例の無いことはやらない「お役人気質」そのものである。

話していて情けなくなった。

現在の帯広市長は経済人出身であるから、その辺りの機微には通じているかと思ったのだが、まったくの期待外れであった。