封筒には「介護保険~みんなでささえる みんなのあんしん~」の文字がプリントされている。いつもの母宛の郵便なら母の家の方に届くのに、配達員が間違って私の家の方の郵便受けに入れたのだなと思ったのだが、宛名を見ると母の名前ではなく私宛てなのである。
開封して中身を見たら私名義のピンク色の「介護保険被保険者証」が入っていた。
貴方は先月末の誕生日で満65歳になったから「介護保険被保険者証」をお送りします。と書いてある。
ショック!
こんな衝撃は久し振りである。
先のブログには高齢者の仲間入りをしたと書いてはみたものの、高齢者になった実感などはまったく無かったのに・・・。
いきなり「お前はすでに老人だ!」と強烈に目の前に現実を突きつけられた感じがして、あぁ、俺もついに年寄りなってしまったのか!と思い知らされたのであった。
介護保険ねぇ~。あまりお世話にはなりたくないなぁ~。
身体が健康で認知症にもならない脳みそで、自分の口で食事をし、自分の意思と足とで移動できなくなってしまったならば、この世がツマラナクなるであろうから、そんな状態で生きていたいとはまったく思わない。
ましてや病院で身体中に管を着けられて意識も無い状態で生かされているだけなんてのはまっぴら御免である。
心配しているのは、最近の物忘れの酷さである。
このまま認知症になってしまって、何も分からなくなってしまい、周りから「おじいちゃん」と幼児に話し掛ける様な口調で呼ばれたくはない。
尊厳を持ったまま、格好良く死にたい。
ピンピンコロリで死ぬのが理想である。
高齢者になった途端の節分に、いきなり死を意識してしまったのであった。