11・12日の連休に温泉1泊のプレゼントである。
妻と二人で十勝川温泉第一ホテルの三余庵に宿泊してきた。
三余庵は十勝川温泉のホテルの中でもトップクラスのホテルで、なかなか予約が取れなかった。インバウンドの客がかなり戻っているようだ。
11室の部屋数の小さなホテルであるが、それぞれが異なったタイプの造りになっていて、それぞれの部屋には日本文学の題名が付いている。
我々が宿泊したのは二葉亭四迷の「浮雲」という名を冠した部屋であった。
和洋折衷の部屋で、寝具はベッドであるが、リビングは畳敷、部屋に檜の風呂が付いている。ゆったりとした造りで落ち着きがある。
設計は音更町に集団で移住してきた世界的な建築設計事務所の「象設計」である。
チェックインしたのが16:30頃と遅かったので、ウェルカムドリンクを飲み逃してしまった残念!
十勝川温泉観光協会がこの時期(1月28日~2月19日の19:00~21:00))に「彩凛華(さいりんか)」という光と音のページェントのイベントを十勝が丘公園ハナック広場で開催している。
夕食時間は本来は17:00~と19:00~のどちらかを選ぶとの説明であるが、せっかくの機会であるから彩凛華を見学したいので、無理言って18:00からにしてもらったのであった。
夕食の献立は、和食で先附け・前菜・御造り・鍋物・焼物・蒸し物・酢物・食事・水菓子と豪華でとても美味しく、また従業員教育が行き届いていて最高に満足した。私ら夫婦はともに小食なのであるが、二人とも全品食べたのであった。
ホテル側からシャンパンの差し入れまであって料理とお酒を堪能したのであった。
部屋に戻って完全装備の冬支度をして、彩凛華会場とホテルを往復するシャトルバスに乗って会場に到着した。
コンシェルジュの人から「昨晩のお客様は15分ほど掛かけて坂道を歩いて登って行かれてとても寒かったと言われていましたよ」と言うのでバスで行くことにしたのであるが、歩かなくて良かった。ツルツルで足元が悪くてしかも暗くて寒い中を歩いたら大変な思いをしたであろう。
会場に到着して人が大勢居ることに驚いた。
ここ数年のコロナ禍で皆、イベントに飢えているのかもしれない。想像していたよりも盛況だったのでビックリした。円錐形の半透明のコーンの中に電飾が施され、音楽に合わせてその色が変化する。光のトンネルなどもあって、幻想的な雰囲気が感じられて面白かった。
二人でシャンパン1本を空けて酔っ払ったのか、けっこう夫婦でハシャイデ楽しんだのであった。
風もほとんど無かったから寒さもそれほど感じなかったし、スタンプラリーの抽選でお菓子が当ったから満足して、またホテルにシャトルバスで戻った。
部屋に戻って、部屋の檜風呂に入った。檜の香りが良いが、源泉の55℃の温度を彩凛華に行く前に張っておいたので水で薄めることなく源泉を堪能することが出来た。
十勝川温泉は世界で2ヵ所だけ、日本ではここ十勝川温泉が唯一の植物性モール温泉である。茶褐色のウーロン茶みたいな色のヌルヌルとした泉質である身体の芯から温まる。
部屋のテレビでちょうど「テルマエ・ロマエ」と言うお風呂の映画をやっていたので、風呂上りのビールを飲みながら楽しんだ。
ベッドも寝た瞬間にはふんわりとして、少し柔いかなと感じたのだが、グッスリと朝まで熟睡することが出来たのであった。
6:00に起床して、大浴場に入りに行った。
男性風呂と女性風呂が時間で交互に入れ替わるという。今回の男性風呂はタイルの丸い浴槽であった。入浴者は私一人だけであったのでユッタリと大きなお風呂を堪能した。
前立腺癌のホルモン療法の後遺症でオッパイが膨らんでしまったのが恥ずかしくなって、ここ5年ほどは大浴場には入っていなかったのだが、ここは宿泊客も少ないかったので、自宅から胸を隠す為のマフラータオルを持参して行ったのであったが、入浴客が私一人だけだったので使う必要もなかったのは良かった。
朝食は遅めの9:00からにしてもらい、個室を用意してもらった。一番広い部屋で二人だけの朝食。私は洋食、妻は和食。これも二人とも美味しくて全部平らげたのであった。
二人とも大満足の温泉泊であった。
難を一つだけ言うとしたら、畳に座布団と座椅子が身体的に辛かったことくらいかなぁ~。座った姿勢から立ち上がる度ごとに「よっこいしょういち」と掛け声を掛けなければならない。
高齢者には和室が合うかと思っていたが、もう椅子でなければ身体が言うことを聞かなくなってしまった。
歳は取りたくないなぁ~。
とても満足した誕生祝であった。