帯広駅南の長崎屋が来年3月で全館閉館する方針であることを報道していた。
最近の記事では長崎屋の直営部門を今年の7月末に営業終了すると発表があったばかりである。
この長崎屋が所有する土地と建物をつい最近購入したばかりの帯広の建築会社大手の宮坂建設の持ち株会社である登寿HDが、現在約30店の入居テナントに対して来年3月での全館閉館の方針を示したとのことである。
帯広市の中心街では今年1月末に唯一の百貨店であった藤丸デパートが閉店したばかりである。
その次が長崎屋ということだ。
この長崎屋は、1990年に現在地でオープンしたが、長崎屋破綻後にはドン・キホーテなどを展開している「パン・パシフィック・インターナショナルHD」の傘下となって長崎屋として運営してきた。
テナントには十勝最大の冊数と売り場面積を誇る大型書店の「喜久屋書店」や食品スーパーの「フクハラ」などが大きな面積を使って営業をしている。
隣接する「帯広市民文化ホール」の駐車場として1400台を賃貸料を年間約1300万円を支払って借りていたという。
それらが無くなるのだから影響は大きい。
長崎屋の駐車場は無料で使えたから、市街地の店に通う社員なども長崎屋に車を停めていた人が多いし、長崎屋の駐車場をあてにして自前の駐車場の台数を少なくした「とかちプラザ」はかなり困るであろうなぁ~。
特に近隣住民にとって最大の問題は食品スーパーの「フクハラ」が無くなることであろう。すでに西1南10の「ダイイチ」とその向かいにあった西1南10「フクハラ」も撤退している。そこに藤丸が閉店した。最後に残ったのが長崎屋の「フクハラ」である。帯広市は中心街への居住促進という政策で西3南9に高層マンションを高い税金を使って誘致したばかりではないのか?
高い金を払ってマンションを購入した住民は日々の食事の買い物に、一番近い場所でも西4南20の「イオン帯広店」しかなくなる。歩いて買い物に行ける距離ではないだろうに・・・
つまりは帯広市の中心街では、食品を購入出来る店が無くなると言うことになるからだ。
活字中毒で読書大好き人間の私にとっては、喜久屋書店の品揃えは十勝一であったので、この書店が無くなることは大変に困る。
長崎屋の前のオーナーであった岩田一族に建ててもらって(?)借りていた市民文化ホール(その後高い金を払って市が購入した)や、駐車場として使わせてもらって自前の駐車場を持たない文化ホールの運営にも大打撃であろう。
帯広市はいったい何をしているのであろうか?指を咥えて見ているだけなのか?
今回のテナントへの閉館理由の説明として「建物の老朽化」を挙げているというのだが、竣工が1990年なんだからまだ33年しか経っていないではないか。
この建物が老朽化だなんて・・・、それなら我が社「坂本ビル」は竣工が1968年なんだから55年である。
22年もの差があるのに・・・
何だか腑に落ちないなぁ~。