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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2024-02-07-Wednesday 書店消滅危機

活字中毒である私にとっては、

帯広市から書店が減ることは大事件なのである。

私は、作家の高田崇史の「歴史の謎解き」物の作品が大好きで、ほぼ全作品を読んでいる。

2022年の11月の末に出版された「古事記異聞 陽昇る国、伊勢」も面白くて、早く次の本が読みたいなぁと心待ちにしていた。

通勤途中にあり、自宅からは徒歩5分にある長崎屋の喜久屋書店には、会社帰りにほとんど毎日の様に顔を出していた。

その喜久屋書店で、高田崇史の最新刊で、去年5月に出版された「江の島奇譚」だけは唯一読んでいない本である。この本が店頭に並んですぐに、書店でパラパラと頁をめくってみたのであるが、それまでの高田崇史の本とは趣向が異なっていて、私には面白くなさそうだったので買わずにいたのであった。

それから、しばらくの間は、早く高田崇史の新刊が出ないかと本屋を覗いていたのであるが、なかなか店頭には並ばなかった。

毎日のように覗いていた喜久屋書店が去年の12月で閉店してしまった。

書店で背表紙のタイトルを見て、読みたいと思った本を、パラパラとめくってみてから買う癖がついている。だからアマゾンでは欲しいと思った本以外は買わないのだ。

新聞などの書評欄に載っている本も、私の趣味に合わない本が多い。やはり本屋で実際に、実物を手に取って、パラパラとめくってみて初めて買う買わないを決めたいのである。

高田崇史の新刊本「猿田彦の怨霊 小余綾俊輔の封印講義」が、12月20日に出ることを知ったのだが、しかし、母の入院などがあって本屋に寄る機会が減っていたのである。

妻の買い物のお供でスーパーマーケット内にある書店で新刊本のコーナーを見て探していたのであるが、なかなか発売されなかった。

いつもとは異なるスーパーマーケットでの買い物にお供した際に、隣接する帯広市内に残る書店で一番大きな本屋に立ち寄って探したのだが無い。

書店員さんに訊ねたが在庫が無いと言う。系列店に電話して確認してくれたがその書店にも無いと言う。仕方ないので注文することにしたが、注文品は、中身を見てから買う買わないは決められないと言う。注文品は返品不可なのだと言う。

高田崇史の前著「古事記異聞」は伊勢神宮と猿田彦に関する歴史の謎解きが主題の本であった。今回の本の題名が「猿田彦の怨霊」であるし、シリーズが異なるから、内容が重複する可能性が高いのだが、一応注文を依頼してから書店内を巡って歩いていた。その間に書店員さんが出版社などに在庫の有無などを確認してくれていたのである。

結果は「出版社にも在庫が無い。増刷するか否かはまだ決まっていないので、取り寄せは出来ない」と言う返事である。自分で他所の本屋を探すかアマゾンででも買うしかない。

無いとなると逆にすぐにでも読みたくなる。仕方ないので別のショッピングセンター内の本屋に行くことにした。

その書店の新刊本コーナーに一冊だけ残っていた。パラパラとめくってみたら、猿田彦のことはかなり前著と重複した内容であるが、全体を読みたくなって購入したのであった。

帰宅して、すぐその日の内に読破したが面白かった。

帯広市内最大の喜久屋書店が閉店しただけで、これだけの騒動である。これから読みたい本が市内の書店で販売されていなかったらどうしようか。

札幌への出張の帰りに大量に購入して帰るしかないのであろうか?

デジタルのモノや、読み聞かせモノなどは、あれは本ではない!

本は「紙」でなければならない。本好きにとっては困った世の中になってしまったものだ。